12-5 ページ28
_
「何も聞いてないの?」
「はい、私は…。声優さんの行事ですかね」
「そうかもしれないね!」
「明日はまた収録ですよね。」
「そうだね、結構順調に続いてるね。Aちゃんのお陰で」
「そんな事ないです。終わったらまた行くんですか?」
「もちろん!」
「ところであの猫さん、誰なんですか?」
「え?あれは猫だよ」
「…?」
二人の会話に笑っている西山。
「西山さんは知ってるの?!」
「えー?知らないよ?」
「それ知ってる顔だよね?!」
「わっからないなぁ〜」
「みんなずるい!私だけ知らないんでしょ!?」
「さぁ〜?」
島崎も笑っている。
「大丈夫、そのうちわかるよ」
「そのうちですか…」
「楽しみにしてて」
「…?わかりました、」
━━━
「お疲れ様です。あ、みんな来てたの?」
下野の家へ着くと、内田姉弟も待っていた。
「遅いじゃん!」
「すみません収録押しちゃって」
「それは仕方ない。でだ」
「で…?」
「来週は、Aちゃんの誕生日だ」
「あ、そうなんですか?」
「おい。自分の後輩の誕生日くらいチェックしとけよ」
「あ…はい」
「そこで、皆で誕生日会をやる!」
「つまり作戦会議ですね」
「作成会議は大事ですよね」
理解が早い内田姉弟。
「そう、Aちゃんも自分の誕生日に松岡が来てくれたら嬉しいだろうし」
「でも」
「慣れさせる為にも!」
「何でそんなに」
「急いでるんだよ!だってドラマ出演決まったろ?!」
「あ、そうだ」
「お互いの為にも慣れておかないと現場にも迷惑かけるぞ」
「ああ…どうしましょう」
「とにかく何度も顔を合わせて普通に話せるようにならないと」
「はい」
「ということで、信長くんにも協力してもらってる」
「え、信長に?」
「うん。昨日からAちゃんの家に通ってもらってる」
「…え?」
「電話来なかったか?」
「あ、来てますけど…!」
「電話口にAちゃんも一緒にいたはずだよ」
「えっマジっすか?」
「うん」
「あ、もしかして今日も…?さっき電話したんですけど」
「うん、一緒にいた思う。」
「(だから並木さんに梅持って行きたいって言ったんだ…)」
「でも話はしないでしょ」
「はい並木さんの声は一切…」
「だから、まず電話で声を聴かせるところから慣れさせてるんだよ」
_
8人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のまじゅ♪ | 作成日時:2021年12月29日 23時