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「…何すか」
ため息をついた松岡、絶対変な事を言い出すと思った。
「誕生日は松岡と二人きりで過ごさせてあげたいなぁ」
「だから！この前言ったじゃないですか！俺が無理なんですよ！」
「え！松岡、Aちゃん無理なの？！」
「え、いや違くて、並木さんが俺を無理なんですよ！」
「とか言って松岡だって女の子無理じゃん」
「まぁそうですよ。…いやだからぁ、わかってるなら」
「お互いに苦手分野を克服するにはいいじゃんよ！」
「それでも最初から二人きりは無理でしょ！打ち上げだって他に沢山いたから俺は大丈夫でしたし、並木さんだって俺が変装してたから居ないも同然で大丈夫だったんですからぁ」
「じゃあ最初は誰かにいてもらったら？」
「途中からいなくなられたら俺も無理ですよ。それ以前に並木さんが」
「いや！それでも俺は二人に克服してほしい！」
「何でですかぁ…」
呆れた表情で下野を見るが、周りが見えないくらい燃えている。
「よし、Aちゃんの誕生日は俺が計画する！」
「でも勝手に良いんですか？もしかしたら彼氏と過ごすかもしれないですよ」
「え、彼氏いないでしょ」
「そんなのわからないじゃないですか」
そう言っていると、隣で電話をかけている下野。
「えっ？！」
行動力に驚いた松岡だが…
「あ、Aちゃん？お疲れ様〜」
「下野さん！お疲れ様です〜！」
「ねぇAちゃんって彼氏いるのぉ？」
「いませんよぉ、ふふっ」
下野の可愛い喋り方に笑ってしまうA
「そうなの！？え〜勿体ないねぇ、周りの奴らが見る目ないよね〜」
そう言いながら松岡を見た。
「そんな事ないですよ、下野さんは素敵な奥様がいて羨ましいです」
「そんなこと…あるんだけどねぇ？ははははっ。あ、そういえばもうすぐ誕生日だよね、予定あるの？」
「誕生日知ってくれてるなんて嬉しいです！予定無いですねぇ…」
「そうなの？じゃあ家にいる？」
「はい家で過ごす予定ですよ」
「了解！じゃあ予定入れないでねぇ〜！バイバイ！」
「へっ？あ、お、お疲れ様です〜」
電話を切って松岡を見ると、こちらを見ていた。
「何、気になってるの？」
「えっいや、そうじゃないですけど…」
「予定無いって言ってたよ？あ、彼氏もいないって」
「行動早いですね…」
「だから安心して！」
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作者名：のまじゅ♪ | 作成日時：2021年12月29日 23時
