すのるすでん (ページ10)

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深澤さんと佐久間さんの笑い声が近づいてくる。

『ちょっと目黒くん…離れてよ…』

抵抗するも、男の力には敵わない。

目黒「この見つかりそうで見つからない感じ、ドキドキしますね」

目黒くんはそう言ってニヤッとしてみせた。

目黒くんはまだ近づいてくる。

二人の距離、約３cm。

『ちょっと…深澤さんと佐久間さん入って来ちゃうって…!!』

ガチャ

案の定入って来てしまった。

２人は私たちを見るなり

深澤「え、デキてんの？」

佐久間「めめずるい！Aちゃん狙うとか！」

と、驚いている。

目黒「ふっかさん、佐久間さん勘違いしないでください。"まだ"付き合ってませんから」

目黒くんはまたこうして誤解を生むような言葉を選ぶ。

深澤「へぇ。まだってことはこれからなんだ。」

『いやいや、これからとかないです…』

そう言いかけた時、

唇に柔らかいモノが当たった。

目の前には目黒くんの整った顔。

『ｯえ…』

深澤「…おいおい。会社でこんな熱いことはやめてくれよな」

深澤さんは呆れている。

そして佐久間さんはというと

佐久間「そうだゾ！ふっかは独身の彼女ナシなんだゾ！」

となぜか深澤さんの恋愛事情を暴露。

私はまだ放心状態のまま。

目黒「ふはっ、顔真っ赤。…かわい、」

そしてまたさらに顔が赤くなる。

『…からかわないでよ』

目黒「僕、本気ですけど。」

そう言って目黒くんは私の手を引いて

オフィスを出た___。

end