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───────…
同僚『や、皆で話してたんすけどさっそくAさんの歓迎会をしようかな〜、なんて!』
『え?、私のですか?』
同僚『いや他に誰の歓迎会するんですか(笑)、なんで今晩の予定とかって〜…』
『私は…はい!じゃあお言葉に甘えちゃいます♪』
同僚『本当っすか?!、やった!じゃあ皆と店決めときますんであとでまた!』
『ふふっ、ありがとうございます。』
そんな会話をして
こちらに戻ってくる同僚に
聞き耳を立てていたなんて
思われたくなくて、
サッと視線をデスクに戻すと、
何事もなかったかのように
パソコンを動かした。
歓迎会
呑み会
お酒
酔っぱらう
………
……………
ぜっっっっったいにダメ!!!!!
“パーン!!!”
同僚『お?どうしたんだジョングギ?』
思わず怒りにまかせて
押したエンターキーが
思いの外大きな音を立てて
周りに驚かれる。
「は、別に何でもないし。」
そんな俺を見て、
どうしたんだ?と少しざわっとする
作業室内だったけど
次第に彼女の歓迎会をどうするかって
話で持ちきりに。
そんな日の昼休憩。
俺が食堂に行こうとした時、
ちょうど彼女も行くところだったらしく
『ぐぅもお昼?』
「あ、うん。ヌナも?」
『うん、一緒に食べ…あ、彼女さんとか大丈夫?』
全く、
相変わらず人が良い彼女は
第一に俺の心配をするんだから。
「うん、彼女なんていないし。
一緒に食べよ?食券だからこっち♪」
そう言って案内した俺は
そのまま彼女とお昼ご飯を食べることに。
なんか、
周りの視線が気になるのは俺だけ?
「なんか、ヌナすっごい見られてない?」
『えー?、皆物珍しいんでしょ?
日本から来た中途入社だし。』
なんて全然気にする様子もないけど、
きっとヌナが綺麗だから皆見てるんだ。
“あれだろ?今日入ってきた…”
“そうそう、美人だよなぁー。”
“でもさっそくうちのイケメン狙いかよ?”
“いや、あそこ高校一緒だった先輩後輩らしい”
“ってことは俺にもチャンスある?!”
「…ねぇよ。」
『ん?』
「うぅん、何でもない♪
この定食おいしいな〜って。」
『うん、めっちゃおいしー!』
周りの話し声にツッコミを入れたのを
慌てて隠して、
何事もなかったかのように振る舞う俺。
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作者名:ぽんさん。 | 作成日時:2023年11月15日 18時