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──────…


───…




それは、ある日の5限のこと。



教室の窓から見えた旧校舎に入っていく人影。



あれってテヒョンイヒョンの...



あんな真面目でもサボることもあるのか。



そんな皮肉じみた気持ちで
窓の外を眺めていると、
しばらくして5人位の派手目な先輩達が
出て来た後


15分ほどして俯きながら出て来た彼女
らしき人物。



不思議には思ったけど、
何をしていたのかなんて
聞くのは俺の役目じゃない。




そう、
最初は思っていたんだけど
この日から度々目撃するその姿。



テヒョンイヒョンと居る時の彼女に
不審な点はない。
いつもにこにこ微笑んで幸せそうにしている。
変わった事と言えば髪型がロングからボブに
なったことくらい。




って事はいじめられたりとかでは、ない?


テヒョンイヒョンは
このことを知ってるのだろうか?



なんだか日に日に気になって
何度目かに見掛けた後、
トイレに行く振りをして後を追う。



何でこんな行動をしているのか、
自分でも分からなかったけど
彼女が何をしているのか無性に
気になって仕方なかった。




なるべく足音に気をつけて
旧校舎を歩く。
すると笑い声が聞こえる。


あぁ、友達と話してるだけか?


なんて何故か少しホッとしながら
彼女の姿を見ようとそっと覗き込んだ瞬間、
そのホッとした気持ちは...














一瞬で崩れ去った。




「…何、してんの?」


“え?!ジョングク?!///”
“やば!可愛いんですけど〜”
“ジョングクもやる?”



「は?これテヒョンイヒョン知ってんの?」



黄色い声を無視してそう言うと
狼狽えた先輩達は


“テヒョンが変わったのはコイツのせい”
“コイツが居るとテヒョンはダメになる”
“自惚れてる罰を与えてるだけ”
“日本人の分際で調子乗りすぎ”


そうでしょ?なんて言って
俺の首に腕を回すのは3年の女子の中で
1番目立つ美女。


ヒョンに遊ばれて捨てられた何人目かの女。




「……次見つけたらヒョンに言うから。
そしたらお前達、終わるよ?」




そう言うとサッと絡めていた腕を解いた女と
その取り巻き達は出て行った。




『……………、』
「…何、その髪。」



『……ゎないで。』
「え?」

『テヒョンには…言わないで。』
「はぁ?なんで?」


『…笑ってて、欲しいから。』
「…そんなこと言ってる場合じゃ」


『いいから…このことは内緒にして。』





私は大丈夫だと微笑む彼女。

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作者名:ぽんさん。 | 作成日時:2023年11月15日 18時

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