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──────…
─…
先生『卒業生が退場します。
拍手でお送り下さい。』
大きな拍手に包まれて会場から出ていく
卒業生達は泣いている人も多い。
そんな中、
Aヌナは俺と目が合うと
静かに微笑んで小さく手を振ってくれた。
そして、
卒業式が終わって校庭で各々写真を撮ったり
泣きながらハグをしたり、
中には告白をしているされている生徒も居て
にぎやかだな、
なんて思いながら俺もヒョン達が
校舎から出て来るのを待つ。
TH『グギ〜♪』
テヒョンイヒョンの声に気付いて
手を振り返せば
今日までずっと学校生活を
共にしてきたヒョン達が俺の元へと
歩いてくる。
「卒業おめでとうございます。」
JM『ふはっ、何そんな改まって。』
そう言いながらも、
ありがとうとハグをしてくれる
ジミニヒョン。
皆と挨拶を交わして
周りと同じく写真を撮ったり
賑やかに最後の日を過ごす。
『寂しくなるね？』
「別に、寂しくなんかないです。」
『ふふっ、そっ、か。』
「はい、だって会おうと思えばまた会えますし。」
まだガキの考えしか持ってない俺は、
寂しくなると言う彼女の考えがあまり
理解出来ずにそう言うと、
いつもの笑顔で
『…うん、そうだよね？
ぐぅ？今まで一緒に居てくれて、
…本当にありがとうね。』
「別に、俺はAヌナと
居たくて居たんだし。
そんなこと言うなんて変なヌナ。寂しいの？」
そう言うと
彼女はまた俺に微笑みながら
俺の手をとって
『…うん、私ぐぅと一緒に帰ったりして
すごく楽しかった。
だから…
ありがとう…ね？』
そう、
少しだけ間を空けて言ったんだ。
俺がその“間”の意味を知るまで
そう時間は掛からなかった。
────────…
───…
卒業式を終えて、
また新学期がやってきた。
俺にとって最後の高校生活の始まり。
ヒョン達が居なくなった
いつものベンチでは、
昼飯を食べることがなくなった。
新しい教室の窓からそこを眺めれば
どこか懐かしい気になる。
そんな新学期が始まって
1ヶ月もしない頃の出来事だった。
授業中、
マナーモードのスマホが
鞄の中で何度か連続して
震えている気がしたけど
ゲームの通知か何かかと
気にせずにいて、
やっと昼休みにスマホを開いた時…
THグギ、なんで来ないの?
JM今どこ?もうすぐ出発時間だよ?!
TH【不在着信】
TH【不在着信】
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作者名：ぽんさん。 | 作成日時：2023年11月15日 18時
