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───────…





「ほんと、可愛いなAヌナは。」
『ぇえ?、なーに言ってんの?ふふっ』




本心なんだけどな。



こうやっていつもはぐらかされる。


だけどそれでもいい…


こうして変わらずそばに居られれば。



そう思うのにこの人は、


『てかさ、ぐぅも彼女とか作って
ちゃーんと青春しなよ〜?』



なんて、
時々こんなにも残酷な事を言って
俺を突き放すんだ。


「…別に?俺は今恋愛とかじゃないから。」
『えー、そうなの?
ぐぅ可愛い顔してるし、優しいし、
力持ちだし、歌もうまいのにもったいな!』


「…じゃあ、ヌナが彼女になってよ。」
『ふふっ、まーたそうやってお姉さんを
からかわないのー!』




誰にでも優しくて、
いつも自分のことは後回しなくせに


俺の気持ちは
くみ取ろうともしてくれない。




Aヌナと出会った高1の夏…
あの頃からずっと俺の青春には
あんたが居るのに、、



「ま、俺にかかれば彼女の1人や2人すぐだし?」



なーんて冗談にもっていくのは、
これ以上現実を突きつけられたく
ないから。




こんなに一緒の時間を過ごして
ふざけて笑ったり
トッポッキを食べさせ合ってても、



“ぐぅとは両想いじゃないよ”




そう言われてるみたいで
グチャグチャになりそうだから。




「ちょっと飲み物買ってくる。」
『うん、了解。』





気持ちを切り替えようと
一旦その場から少しだけ逃げた。







なんて俺はガキなんだ…










ものの数分でも夕方の公園に
女の子1人置いてくるなんて。








『や、辞めてください!』


“いいじゃ〜ん、ほら遊びに行こって。”
“気持ちい〜ことしよーよ?”



「お前ら何やってんだよ。」
“あぁ?!てめぇこの女のなんだよ?”


「ふっ、そんなん言う必要ねぇだろ。
今のうちに失せな?
じゃねぇと、俺たぶん手加減できねぇから。」



そう、
彼女を1人にしてしまった自分に
腹が立って腹が立って…
どうしようもなく、


むかついてるから。




その気迫にビビったのか
男達はそそくさと逃げていった。




「ヌナごめん!!!恐い思いさせて…ごめん!ごめんね?!」


泣けてくる…


何が陰ながら守ってあげるだよクソ野郎。


何が支えてあげるだよ馬鹿野郎…




“1人にしない”


こんな初歩的な事もできねぇくせに。


ちょっと突き放されたからって拗ねて
ヌナを1人にして…




とんだクソ野郎だ俺は。




むかつく、むかつく、むかつく…

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作者名:ぽんさん。 | 作成日時:2023年11月15日 18時

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