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あれから月日は流れ、
あっという間に季節は冬だ。



この頃、
ジミニヒョンは他校に彼女が出来て
不在がちになり

テヒョンイヒョンとユジンヌナも
放課後デートする日も多くて、


残った俺とAヌナは
必然的に一緒に居る時間が増えた。



俺にとってそれはめちゃくちゃラッキーで
嬉しいことなんだけど、

彼女がテヒョンイヒョンを好きなことを
知っている手前アピールすることも
気が引けてしまう。



そんな毎日を過ごしながら
なんとなく今日も一緒に帰る放課後。



街を歩けばそこかしこにカップル達が
手を繋いで寒そうに歩いてる。




俺達も知らない人からすれば
カップルに見えてるのかな?



そうだと、嬉しいな。



『ねぇ、ぐぅ?』
「んー?」


『お腹空かない?』
「え、俺はいつでもペコペコだけど?」


『ふふっ、じゃああそこの屋台でおでん買お!
具はぐぅが食べて?私、スープ飲みたい。』

「え?いいけどヌナはスープだけなの?
じゃあさ、トッポッキも買おーよ!半分しよ?」


『うん、じゃあそうしよっか!』



こうして食べ物を買った俺達は、
近くの公園にある屋根付きのベンチに座り
食べながら話す。



「スープうまい?」
『ん?ぐぅも飲む?』



そう、当たり前のように出された
スープが入った紙コップ。




え、え、か、間接のやつ?!!



そう思って緊張しながら
受け取ったスープは、
正直味がしなかった。(笑)




『もうすぐ冬休みかぁ〜、1年早いね?』
「うん、ヒョン達もヌナも卒業だしね?」


『そうだねー、専門学校も頑張らなきゃ。』
「メイクだっけ?」

『うん、ヘアメイクと化粧の勉強する。』
「なに?会いたい芸能人でも居るの?」


『うぅん、それは別に居ないけど
でも髪とメイクをすれば人は変わるものだし、
私の腕で一瞬でも誰かを幸せにしたいから。』



そう話す彼女の瞳は輝いていて、
夢に満ち溢れていた。


「ほんと、相変わらず自分じゃない誰かなんだね?」



ヌナらしいね?
そう笑ってみせれば彼女はまた微笑んで


『皆幸せって素敵じゃない?
でも、1番幸せになって欲しい人は居るけどね。』


そう言って前を見据える彼女。



「それって誰?」
『んーー…内緒っ。』


「ふっ、テヒョンイヒョンでしょ?バレバレ〜。」
『願い事は心にしまっておくの!だから内緒っ!』



そうムキになる彼女が
可愛いくて仕方ない。

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作者名:ぽんさん。 | 作成日時:2023年11月15日 18時

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