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─── ページ39

─Aside─


源氏名:涼宮アリス
この店で働き始めて2年半だけど、ここ2年連続ナンバー1キャバ嬢として在籍している。

お陰で黒服と呼ばれる内勤も、金回りの良い客と判断すれば必ず私を付けてくれる。

どうしてキャバクラなんかで働いてるの?なんて客によく聞かれるから、
家があまり裕福ではなく、自分の大学の費用、それから弟がいずれ入るであろう時の大学費用を貯めたいから…なんて最もらしい事を言ってはいるが、

実際の所、それは金が欲しいからであってそれ以上でも以下でもない。
私には“金”でしか買えないモノがあるから。


内勤
「アリスちゃん、V3卓行ける?」
『え?若いの2人?』

内勤
「そう、最近流行のYouTuberで掴めば結構太いと思うからさ、頼むよ〜?」
『そう…分かった、じゃあ滝川社長の所ルカちゃんとナミちゃん着けといて?』

内勤
「了解っ!」

バックルームでそんな話を内勤とした後、

若くしてお金持って、お水の世界の遊び方も分かりきってないバカな男の子2人ってとこかな?

そんな分析をしながら席に着く。


『わぁ〜、楽しそう!私もご一緒してよろしいですかー?♪』
「どうぞどうぞぉ〜〜♪」

『私、アリスって言います、お名前伺ってもよろしいですかー?♪』
「あぁ〜アリスちゃん、ワシはてつやですぅう〜♪」

─────────…


────…

内勤
「今日もお疲れ様ー!送り必要な子は言ってね〜!」

「「「はぁーい♪」」」

内勤
「じゃあ明日は店休だから明後日よろしくね〜。」
『はーい、お疲れ様でーす。』


さぁ、これから私は週に1度の買い物に行くの。

こんな夜中に何を買うって?


「お疲れA〜っ、ちょっと寝てなよ、同伴時間になったら起こすから。な?」
『…うん、ありがとう流星。』

────────…

───…

「お客様ご来店でぇぇえーーーーす!!!」


らっしゃっせえぇぇぇえ〜!!!!


流星
「A、今日はどうする?」
『ん〜、とりあえずモエロゼかな。』

流星
「ありがとう、A。俺本気でお前だけだよ。」
『ふふっ、私も。』


そう、私がお金で買うものは、



─── 偽の愛 ───



暗めの店内、テーブルにスパークリングのグラスを並べた恋愛ごっこを、この流星とする為。

ホンモノの愛なんて、正直知らない。

でも、ニセモノならどう?
お金を積めば何だって思い通りに進むの。
私には、こっちの方が性に合ってる。

───→←ごっこ遊び。(tty×tsmt)



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作者名:ぴーさん。 | 作成日時:2018年11月5日 15時

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