84話 ページ39
「っていうか結局、ゾムは何したん？」
ここは城の外、城下町。
先程から黙々と歩く大臣と、何やらずっと考えこんでいるショッピの少し後ろ。手持ちぶさたに二人は推理(という名のおしゃべり)で時間をつぶす。
「さぁ、全然わからへん。…食害とか？」
「ぶっは！食害は草生えるわ！」
「まぁほんまにそれやったらあいつ既に100回は捕まっとるな」
「でも、いくら食害だからって殺してもオッケーはなしやろ！」
端から聞いていると実に能天気な会話。しかし、彼らはちゃんと気づいている。
「大臣さん」
「何でしょう？」
「警察署って、こんなに外れにあります？」
後輩の声色は変わらない。今度は大臣の声色も変わらなかった。
ぴたりと彼が足を止めたのは、町の外れも外れの道。警察署どころか家一軒見当たらない。
「では、今回の件について、説明いたします」
ショッピの質問には答えずに彼は語り出す。
「彼の罪はたった一つ。我が国にとってとても重要な文書を盗もうとしたことです」
「盗もうと？なら未遂や、罪にはならん」
すかさず言ったシャオロンの言葉に相手はゆっくりと首をふる。
「ええ、確かにそれだけでは罪にはならない。しかし、我々にはそれを罪にしなければいけない訳があった」
ゆっくりと大臣が振り返る。
その手に握られているのは、威力抜群のショットガン。
シャオロンは軽く驚き、コネシマの目付きは鋭くなる。
「…随分と物騒な理由ですね」
「彼の国が指定してきた幹部の首は4つ。手配犯のあの男で1つ。君たちで３つ」
「3対1で勝てると思うか？」
ショッピの横にコネシマが立つ。
「3対1？」
ニヤリと笑ってパチン、と大臣が指を鳴らす。
すると、どこに隠れていたのか兵士が何人も現れる。
「10対3か」
とコネシマが呟く。
「いいんですか？」
「何がです？」
「たった7人のハンデで」
どこか小馬鹿にしたようなショッピの言葉は大臣以下10人の勘にさわったらしい。
「_____かかれ！」
叫びと共に、三人に向けて一斉に銃が火を吹いた。
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ポピー(プロフ) - もし、“お知らせ”に記されている中から選ぶのなら、トン氏で。記されていなくても良いのなら、ゾム氏をよろしくお願いします！設定が凝っていて面白いのでつい全部一気読みしちゃいました！更新頑張ってください！ (2018年11月25日 21時) (
レス) id: 8149f9681e (このIDを非表示/違反報告)
ななか(プロフ) - ロボロに一票。最近の生きがいです、ありがとうございます。 (2018年11月22日 23時) (レス) id: c06d19efdc (このIDを非表示/違反報告)
マロウブルー - ももさん» す、素敵な文章…！？ありがとうございます…！はい、トントンさん二票目でございますね！そしてまさかのテストの応援まで…！実は真の敵は明後日だったりします(笑) (2018年11月20日 15時) (レス) id: 75a1a6830c (このIDを非表示/違反報告)
マロウブルー - 柏餅さん» 回答ありがとうございます！ロボロさん一票いただきました！ (2018年11月20日 15時) (レス) id: 75a1a6830c (このIDを非表示/違反報告)
マロウブルー - 白人さん» 回答ありがとうございます、トントンさん一票目です (2018年11月20日 15時) (レス) id: 75a1a6830c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マロウブルー | 作成日時：2018年11月7日 17時
