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こんなにも楽しみにしていたのは俺だけたったと分かりきっていた事だが、自分の片思いだと現実を突きつけられた気分だった。
いつも遅刻、欠席がないからだからこそ、約束していた今日、来ないという事実に苦しくなった。
昨日勢い余って伝えたお願いは乗り気じゃなかったみたいだ。 彼にも選ぶ権利はあるのに申し訳ない事をさせてしまったなと頭の中で冷静に考える。
そのまま淡々と授業を聞いて、作業的にノートを取って。
休み時間は何をする気もなく上の空。
「いのちゃーん」
「あ、だいちゃん」
「どう、�睫擇�んと話せた？」
そう耳打ちしてくる隣のクラスの彼は今回の事を知っている唯一の人。
幼馴染の大ちゃんはずーっと小学校から一緒で、サッカー部に入っているから朝練に行っているのだけれど、「朝起きるのだけが嫌だ」とブツブツ毎日何か言っている。
でも部活は楽しいみたいで打ち込んでいる姿は輝いていた。
昨日の事も帰ってすぐ報告した。
嬉しすぎて1人では抱えきれなかった。
「うーん、」
「なに、どうしたの」
「来なかった」
「え、」
「嫌だったみたい、無理に約束させちゃった」
多分、大ちゃんから見ても苦しい笑い方だったみたいで、とても悲しそうな顔をさせてしまった。
ここまで落ち込んでるなんてバカみたいだなと我ながら思った。
今まで恋なんてした事がなくて、気持ちを伝えてくれる女の子と適当に付き合っては、毎回「私のこと好き？」と聞かれる。恋愛映画によくあるようなセリフってよく言われるんだと思いながら、「ごめん」と返し、「もういい」とフラれる。お決まりのパターン。その時は「好き」がよく分かっていなくて女の子たちがそう言ってくる事に納得はできても、理解ができなかった。
でも今ならわかる。申し訳ない事をしていたな、と。
好きな人に自分への気持ちがないと突きつけられるのはかなりきついんだなと初めて知った。
「いのちゃん！」
「んー？」
「今日おれ部活休みだし、久々にどっか寄り道して帰ろ！」
「ふふっ、ありがとう大ちゃん」
そう話していたら、クラスの前の扉が急にガラガラと音を立てて開いたので、みんな静まり返り音のした方を見る。
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arさんがサッカーやってたのかそこまでの情報が私になく、何となく似合いそうだなとサッカー部にしてしまいました。
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作者名：サチ | 作成日時：2023年1月20日 13時
