クーデレ男子と告白。 ページ30
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私は己の現状に満足している｡
もっと言うならば､順風満帆な人生を歩んでいる自覚がある｡
一日の大半を過ごす学校という､私を取り巻く環境にいるのは
仲の良い友達に､先輩後輩､優しい先生､
そして隣の席に座っているのは､関係もそこそこ良好な､私の好きな男の子｡
極めて恵まれた人生であり､これからもこうして平和な学校生活を歩んでいくのだろうと､
つい最近までそう思っていたのだ｡
*
「……二宮の性格の問題なんだろうな」
きっかけは､休み時間に佐藤くんが放ったこの発言だった｡
授業の合間にある休憩中｡私と佐藤くんは特に取り留めもない会話をしていた｡
そんな矢先に､同じクラスの子に言われたのだ｡『2人ってタイプ違うのに仲いいよね』と｡
彼は興味のない話だったのか聞こえていないのかガン無視を決めていたが｡
声を掛けてきたクラスの子も､彼のスルーっぷりにこの話は悪手だと踏んだらしい｡
私と一言二言言葉を交わした後にそそくさと去っていった｡
そんな彼に声を掛ける｡あの子ビビってたよ､と｡
彼は話したこともない奴だし返答に困ったから返事出来なかったと答えてくれた｡
――――私とはこんなに話が弾むのに､である｡
絶対話そうと思えば行けるのに､と呟く様に言ったところ､
彼から返ってきたのが冒頭の言葉だった｡
「私の性格……？」
思わず訊き返してしまう｡
彼は相も変わらず真顔だったが､無言で頷いて続けた｡
「俺と二宮が気の合う人間というよりは､
二宮が誰とでも仲良くできるような人間だからこんなに話せるんだろうなと､」
「ええ､そんなことないでしょ」
「……お前は､俺にないものを持ってるから」
相手をよく見てるし､細かいことに良く気付く､
全部俺にはできない事だ､と｡佐藤くんは何でもないような顔で､そう話してくれた｡
身に余る評価である｡好きな人にここまで褒めてもらえる｡
とんでもなく恵まれた話だ｡
「……佐藤くん､って､私に甘いよね」
「…………多少､特別扱いしている自覚はある」
「ふふ､ありがとうございます｡
――――うーん､でも､でもさ､」
恵まれていることも､これは手放しで喜ぶべきことだと分かっている｡
なのに､それなのに｡
彼にここまで評価されて､真っ先に私の頭に浮かんだのは｡
「……佐藤くんは､私のことを買いかぶり過ぎだよ」
彼に失望されたくないという､恐怖心であった｡
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もぐもぐいちご(プロフ) - realさん» 返信遅れてしまってすみません；；realさんコメントありがとうございます！イラストも見ていただけて本当に嬉しいです…！これからも不定期ではありますが更新していきますのでよろしくお願い致します…！ (2023年4月24日 2時) (
レス) @page39 id: 30f259b2ae (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - イラストの方から来ました！めっちゃきゅんきゅんしました(*´-`)作者さまのペースでの更新楽しみにしてます！ (2023年4月10日 12時) (レス) @page3 id: 3d1cb866c0 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐいちご(プロフ) - 朱まぐさん» 返信遅れてすみません…！男の子視点､ヒロインは好きな子なのでとにかくかわいく見えるように意識してたのでそこに言及して頂けるの本当にめちゃめちゃ嬉しいです…！コメントありがとうございます！これからも拙文ではありますが楽しんで頂けると幸いです！ (2022年12月11日 12時) (レス) id: 30f259b2ae (このIDを非表示/違反報告)
朱まぐ(プロフ) - 初めまして、こんばんは。男の子全員素敵です！9ページ目では佐藤君目線になってヒロイン可愛いと思ってしまいました！笑読んでて癒されました☺︎素敵な作品ありがとうございます。無理せず作者様のペースで頑張ってください！ (2022年12月5日 22時) (レス) id: 0c936a9b54 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐいちご(プロフ) - かんずめさん» コメントありがとうございます！下でも似たようなことを書いたのですが己の生み出したキャラたちを好きと言って頂けるの､本当作者冥利に尽きます…！はちゃめちゃに嬉しいです､これからも拙い文ではありますがお付き合い頂けると幸いです…！ (2022年11月16日 20時) (レス) @page22 id: 30f259b2ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もぐもぐいちご | 作成日時：2022年10月30日 17時
