クーデレ男子の佐藤くん｡ ページ3
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「えー､Aちゃんカラオケ来ないの？
可愛いから来たら絶対盛り上がるのに､俺の友達とかめちゃめちゃ喜ぶよ」
――――これは最近気付いたのだが､
モテる男は息を吐くように「かわいい」というフレーズを使いがちである｡
実際､こうして休み時間に私に声をかけてきた
同じクラスの男子ははちゃめちゃにモテる男だった｡
彼らのような人たちは思ってもないのに「かわいい」という言葉を当たり前のように使うのだ｡
本当にやめて欲しい､勘違いしそうになる｡
丁重にお断りをして彼が去った後､はあ､と小さなため息を1つ吐けば
隣からこれまた小さな声で話しかけられる｡
「――――なんだ､そんなに嫌だったのか」
「 佐藤くん､」
佐藤君は今回の席替えで初めて隣の席になった男の子だった｡
寡黙で一匹狼タイプの所謂クールな男の子である｡
因みに､向こうから声をかけてきたのだが､既に彼の目線は手元の本の上だった｡
本当に興味があるのだろうか｡
「うーん､嫌だったわけじゃないんだけど､」
「…………」
「なんか､『可愛い』って言われるのが､ちょっと勘違いしそうになるっていうか､
あれ､私もしかして可愛いのでは？みたいな痛い女になりそうっていうか､」
ここで漸く佐藤君は視線をこちらに向けた｡
なんだ､何言ってんだこいつって思ってんのかな､くそ｡私もそう思う｡
「あっ､でもあれだね､その分佐藤君は軽率にそんなこと言ったりしないから安心だね」
痛い女にならずに済むよー､とヘラヘラ笑いながら言えば
彼は無言で手元の本に目線を戻した｡清々しいほどの無反応だ｡
まあでも彼は興味ない話はすぐに切るからな｡今回もその類なのだろう｡
私も大人しく次の授業の支度をしようと机の中にある教科書に手をかけた｡
「…………まあ､俺は言わないだけで可愛くないとは言ってないけどな」
ばさばさばさ､と中々に大きな音を立てて教科書が机から雪崩のように落ちる｡
勿論やったのは私だ｡周りがなんだなんだと此方を見る｡ごめんなさいごめんなさい｡
「なに､佐藤く､何言って､」
どういう意味で言ったんだ､熱くなる頬を抑えながら彼の方を見れば
普段は無表情がデフォの佐藤くんの口元が弧を描いていて｡
「…………可愛いよ､お前は」
そんな彼からの言葉は破壊力が段違いで､私はいよいよ机に突っ伏した｡
彼――佐藤くんは､まごうことなき､クーデレ男子である｡
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もぐもぐいちご(プロフ) - realさん» 返信遅れてしまってすみません；；realさんコメントありがとうございます！イラストも見ていただけて本当に嬉しいです…！これからも不定期ではありますが更新していきますのでよろしくお願い致します…！ (2023年4月24日 2時) (
レス) @page39 id: 30f259b2ae (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - イラストの方から来ました！めっちゃきゅんきゅんしました(*´-`)作者さまのペースでの更新楽しみにしてます！ (2023年4月10日 12時) (レス) @page3 id: 3d1cb866c0 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐいちご(プロフ) - 朱まぐさん» 返信遅れてすみません…！男の子視点､ヒロインは好きな子なのでとにかくかわいく見えるように意識してたのでそこに言及して頂けるの本当にめちゃめちゃ嬉しいです…！コメントありがとうございます！これからも拙文ではありますが楽しんで頂けると幸いです！ (2022年12月11日 12時) (レス) id: 30f259b2ae (このIDを非表示/違反報告)
朱まぐ(プロフ) - 初めまして、こんばんは。男の子全員素敵です！9ページ目では佐藤君目線になってヒロイン可愛いと思ってしまいました！笑読んでて癒されました☺︎素敵な作品ありがとうございます。無理せず作者様のペースで頑張ってください！ (2022年12月5日 22時) (レス) id: 0c936a9b54 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐいちご(プロフ) - かんずめさん» コメントありがとうございます！下でも似たようなことを書いたのですが己の生み出したキャラたちを好きと言って頂けるの､本当作者冥利に尽きます…！はちゃめちゃに嬉しいです､これからも拙い文ではありますがお付き合い頂けると幸いです…！ (2022年11月16日 20時) (レス) @page22 id: 30f259b2ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もぐもぐいちご | 作成日時：2022年10月30日 17時
