【A3!】子供じゃない、役者です。【男主】

ACT.6 ページ7

----監督side----

よし、チラシを配り終わったし、そろそろ帰ろうかな。

｢さて、皆さん。今日のストリートアクトはこれで終わりましょう。寮に帰りますよー。｣

｢おわったー。｣

｢……冷蔵庫のプリンまだあまってたっけか？｣

｢お前の見た目にそぐわない甘党は相変わらずだな。｣

三角くん、十座くん、丞さんも、今回は少し疲れたみたい。

リラックスがてらに、世間話に花をさかせていた。

｢……あ、そうだそうだ。監督さん。｣

｢はい？｣

至さんが話しかけてきた。

なんでしょう？

｢ちょうど俺が休んでる時に、自主的にチラシを貰ってくれた子がいてね、多分その子、ここの劇団に入りたいって思って｢本当ですか？！？！｣っちょ｣

思わず私は至さんに顔を近づけた。

だって、ここの劇団に入りたいなんて、

入団させるしかない！！

ちょうどA-Memberのオーディションのチラシだし、来てくれるかも！

逃す訳には！！

｢落ち着け、監督。まだ決まってないだろう。｣

｢す、すみません…。｣

丞さんに注意されてしまった。

そうだよね、まだ……でも、期待はしてもいいよね？

｢至さん、その入りたいって言ってる奴、どんな奴なんですか？｣

十座くんも気になって質問した。

そ、そうだ、どんな子なのか知らないと。

｢ちゃんとは覚えてないんだけど、印象に残ったのは、その子の顔と目かな。特に笑顔見せた時、あれはつらい。｣

｢つらいー？｣

三角くんも分かってないみたい。

でも、笑顔がいいってことだよね？感情表現が豊かなのかな。

｢目も特徴的なのか？｣

丞さんが質問した。

丞さんも少しは気になってるらしい。

｢そうそう、なんて言うか……ずっと見てたら、こっちの意識がその子にスーっと、吸い寄せられる感じ……。それに、珍しい色だし、でもビー玉見たいに綺麗だった。｣

｢わっかんねぇ……イマイチ。｣

十座くんはまだ想像出来ていないみたい。

だけど、私はその子にとても興味をもった。

オーディション、


来てくれないかな……。

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