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縁下力 ページ11

妄想題:縁下大先生
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「どうしたら彼氏ができるの!!」

縁下「はーい、そのセリフ5回目ー」

「私が真剣に悩んでるのにあんたって奴は…」



大親友の縁下大先生に恋の悩みを聞いてもらうべく
バレー部が終わるのを扉の前で待っていた私。


ついさっき練習を終えた縁下は私に驚きつつも「部室来る?」って案内してくれた。




どうぞー、という皆さんのお言葉に甘えて端っこの方で体育座りをして着替えるのをボーッと見ている。



田中「お前の場合性格がなー、残念なんだよ」

「田中はマジで黙ってて」

田中「なんだと!?」


バッサリと切り捨てれば「そういうとこがモテねえんだよ」ってこっちを睨んでくる。
田中にモテないって言われる日が来るなんて屈辱すぎる。

「この際木下でいいから私と付き合わない?」

木下「俺にも選ぶ権利がある」

「木下…」



西谷「Aは良い奴なのになー!」

「西谷…!!」

菅原「残念そうな子だよなー!」
東峰「スガ、もうちょっとオブラートに…」


人懐っこそうな…スガさん?から発せられた辛辣な言葉と、強面のヒゲさんの悲しいフォローがグサグサと心に刺さる。



西谷「そーいやA、この前の菊池はどうなったんだよ!」

縁下「菊池…?」

「げ」

西谷「告白されてたろー!空気が読める俺は聞き耳を立てることなく部活に行った!!」

「確実に今あんたはKYだよ」


菊池君。
ありがたいことにこの前の放課後、こんな私に告白してくれた人だ。


でもなんか、なんか違うなあと思い断った。あまり話したこともなかったし。

よりによって西谷に見られてたのかあ。


田中「でも彼氏欲しいって言ってるってことは」

「…断ったよ」

縁下「俺その話聞いてない」

「いや!言うつもりだったよ!?でも最近話す機会なかったし!」

縁下「……」

「ごめんー!ほんとに後で話すつもりだったの!」


縁下大先生なんて呼んでおいて。と言わんばかりの顔をする縁下に必死に謝る。


縁下「…断ったんだよな」

「え、うん。」

縁下「じゃあまあいいか」

「?なんて?」

縁下「なんでもない」


無表情で学ランのボタンを閉めている縁下。

怒っちゃったかなあ。



縁下「送ってく。」

「え?」

縁下「帰らないの?」

「か、帰る!」


ドアノブに手をかける縁下に慌てて駆け寄る。「お邪魔しました!」と頭を下げて「気をつけなさいよー」という部長さんの声と共に部室を後にした。

.→←岩泉一



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作者名:もぐ | 作成日時:2017年8月11日 0時

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