〃 ページ33
貴「あっ…」
さっきまで夕焼けだったのに、もう月が出てしまった。
明かりをつけていない私の部屋を、月明かりが照らし出す。
改めて、虚しさを感じた。
この部屋で私は1人。
部屋からも出れない。
貴「…」
首につけたペンダントを手に取り見つめた。
私のペンダントの宝石の色は白。
私とは正反対の色。
確か、このペンダントは母さんが誕生日プレゼントに私と姉さんにくれたもの。
宝石をぎゅっと握りしめた。
水の異能力者は代々、その体に水神が宿っているのだとか。
そして、その水神と話したりとかもできるらしい。
あ、さっき部屋にあった本読んだ←
でも、私は1度もその水神を見たことはない。
貴「水神様か…話してみたい…」
なんて、言っても何も聞こえない…
聞こえないはずなんだ。
なのに、何か聞こえたんだ。
「………」
貴「えっ…?」
聞き返したけど、それからは何も聞こえなかった。
貴「なんだ…気のせいか…」
ベッドに座り、目を閉じた時窓ガラスが割れた。
逆光で誰だか分からない…
シルエットは…そうだ…
貴「…芥…川」
芥「すまぬ、待たせてしまった」
芥川はそう言って私を抱き上げた。
貴「なんで、来たんだし…」
芥「僕がお前を助けたくて来た。
それ以外に理由などいらぬ」
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宇宙 - 面白かったです!続きが見たいです更新待ってます! (2016年12月12日 22時) (レス) id: c36e1fb932 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:光波 | 作成日時:2016年12月9日 21時