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主「(蹴り返せたものを…)」
蹴り返してやろうと思ったがやめにした
あのままでは小暮の腹を蹴ってしまう
それに、ここでイプシロンに負けたとて
雷門は折れるようなチームではない
円堂によってチームの士気が上げられて
雷門のムードは試合が進む度に良くなる
私の心配のしすぎだったのだろうか？
吹「《エターナルブリザード》…はあぁぁッ！」
デ「《ワームホール》」
打つ度に威力が上がる吹雪のシュートは
捻じ曲げられた次元を遂に突き破った
デザームのワームホールに打ち勝った
吹「よっしゃぁぁぁッ！！」
デザームを破ったことにより喜ぶ面々
だが、奴の技はあれだけで終わらない
容易に打ち破れなくなるだろう
主「(……少し、試してみるか)」
吹雪の放った渾身のシュートだったか
デザームが隠し持っていた技に拒まれ
ゴールネットを揺らすことはなかった
同点で幕を閉じたこの一戦は、吹雪の
心に大きな跡を残した
デ「再び戦う日は遠くない。我らは真の力を
示しに現れるだろう」
赤い光に包まれていくイプシロンを見て
私の体は上空へと到達していた
主「随分と勝手な撤退だな。イプシロン」
デ「……引くぞ」
上空から、何かを感情をぶつけるように
ボールを蹴り落とした。コートに当たる
頃にはイプシロンの姿はなかった
だが…
ピシ…ピシピシ……バキィィ！！
着弾したシュートは地面を砕き割った
破裂が入った場所は円型に大きく沈み
試合続行不可能なほどの穴を開けた
主「(攻撃はまだ…、できないのか…)」
あのタイミングで瞬時に打ったのなら
移動が終わる前に何人か巻き込めた
それができないと言うのも心の何処か
では分かっていて、だから打ったん
円「郷星…、お前…」
主「……驚かせて悪かった。エイリア学園に
対する憎しみが込み上げて来て」
本当に、憎しみだけで打ったのだろうか
憎しみだけならもっと早く、自分の手で
エイリアに鉄槌を下しているだろう
憎しみ以外の感情があるから迷い続けて
戦いなくないと思ってしまうのだろう…
風「今のシュート、ディフェンダーの動き
じゃない。本当はFWじゃないのか？」
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作者名：美鈴愈 | 作成日時：2019年1月31日 15時
