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主「……お前が何を見てそう感じたのかは
知らないが、その心配は必要ない」
プライドが高い自覚はないが、口出しを
されるのは素直に受け入れられない
私に口を出す連中は今まで存在しないし
邪魔者は全て捻り潰してきた道がある
ア「……僕に任せて。あのディフェンスは僕が
破る。だから、君は後ろから見ているんだ」
主「何を今更、無駄に傷付くだけで終わる。
私は雷門を守らなければならないんだ」
ア「君も雷門の一員だ！それなら、君も守ら
れる権利があるはずだ！」
主「……雷門の一員」
アフロディの勢いに圧倒されてしまった
私がやっていたことは自己満足なのかと
この一言で頭に上っていた血が引いた
引く感覚があると言うことは、私は頭に
血が上って冷静さを欠いていたのか…
主「……分かった。だが、無理は絶対にするな。
ここで誰かが倒れたら意味がない」
ア「僕も、ここでやられるつもりはないよ」
あのディフェンスを破るのは難しいだろう
バーンの妨害さえなければ完璧だったはず
だがそれでも、点を入れられないなら…
主「絶対にだ。私では点を入れられない…」
今の自分では勝利を掴むことができない
そう理解してしまうと、肩の力が抜けた
抗っても同じ結果なら熱さも失せる
私がサッカーに感じている熱さは何か？
闘争心でも楽しむ心でもないのは確かだ
主「(……私は一体、何に昂ぶっている？)」
胸に手を当てて考えてみても分からない
まだ、それを体験していないのだろうか
自分が最も昂ぶる瞬間はどんな時なのか
サッカーをしていて上手く行った時か？
戦うことで闘争心が芽生えることか？
自分の熱さは、一体どんなものなのか？
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作者名：美鈴愈 | 作成日時：2019年1月31日 15時
