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二人の間を一瞬にして走り抜けて突破する
星の軌道を描くように真っ直ぐに颯爽と…
ガ「くっ！」
バ「チッ…！」
DF陣の妨害にも止まることを知らない
星は、一度駆け出すと止まらないんだ
大地の広さと屈強さを知るまではな
主「……《コスモ・ミラーグロ》」
数百の小惑星がゴールへと降り注ぐ
足場を揺らし、大地の重さを感じとる
……しかし、肝心のボールはゴールの
直前で急カーブしてしまった
行き場を失ったボールはゴール後ろの
壁に当たり、パァン！と破れてしまった
主「……何故、決まらない？」
今の軌道であの威力なら、技を出す暇も
与えないままに点を取れるはずだった
自分の意思とは関係なく曲がったボール
まさか、私はまだエイリアのことを…？
角「おーっと惜しい！どうした郷星！
ミスキックかぁ！？」
私がミスキックをするなどあり得ない
シュートに対しては絶対的な自信がある
最初から、ゴールを決める気がなかった
私の中に眠る仲間意識が残っている証拠
バ「おいおい、やる気あんのかよ？天下の
ロミア様がこれじゃあねぇ…」
ガ「所詮、お前は彼の方の駒に過ぎない」
私は郷星A、ロミアなどではない
お父様の駒でも道具でもない
自分の意思でここに立ち、雷門と戦う
彼らを守る為に戻ってきたはずなのに…
ア「大丈夫かい？」
豪「怪我が治ったばかりだろう。無理はするな」
アフロディは、私と会ったことがない
それなのに、こうやって気にかけて…
豪炎寺も攻めることなく接してくれた
彼に至っては、自分の妹を人質にした
奴らの仲間だと言うのに…
主「悪い、お前達の期待に応えられていないな」
円「郷星ー！ドンマイだドンマイ！どんどん
打ってシュート決めてくれよ！！」
吹雪は、こんな気持ちでサッカーをして
いたのか。と、ようやく理解できた
シュートを決めなければ居場所がないと
思い込み、自分を攻め立ててしまうこと
この苦しみを彼は乗り越えようとしたんだ
主「私は、何をしているんだろうな…」
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作者名：美鈴愈 | 作成日時：2019年1月31日 15時
