星のように流れる２ (ページ19)

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円「郷星、俺達にはお前の力が必要なんだ。
……でも、郷星にも大事なことがあって
やる時が来たんなら、笑顔で送り出すの
がチームってもんだよな！」

主「円堂…、私のことを疑わないのか？」

円「あぁ！仲間のことは信じる！」

なんて、純粋で真っ直ぐな心なんだろう
ずっと疑われていると思っていた自分が
情けなく、恥ずかしく感じた

主「……絶対に、雷門に帰ってくる。
だから、それまでに強くなって…」

吹「行っちゃダメだ…！」

ガシッと袖を掴む吹雪の顔は、何かを
恐れながらも縋りたいような顔だった
瞳の奥に見えたのは、今にも暴れ出し
そうなほどの闘争心だった
吹雪のことは、イプシロン戦が終わり
その場を離れた後に少し調べたんだ
自分が壊れてしまいそうな過去を持ち
抑えきれない衝動と戦っている

主「引き止めてくれたこと、感謝するよ。
だが、私にはやるべきことがあるんだ。
吹雪なら、自分を見つけて強くなれる」

あの時は、荒々しく掴まれた手をどけて
イライラされることばかり言っていた
今の吹雪は、壊れないように踏ん張って
前に進もうと悩んでいるところだ
私は掴まれた手を優しくゆっくりと外し
自分でも分かるほど申し訳ない顔をして

主「少しの間、雷門とはさよならだ」

雷門と陽花戸に見送られながら
私は福岡の地を離れることになった
近い内に、必ず戻ると約束したんだ
あの時の星のように、強く気高く…