星のように流れる (ページ6)

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４《基山ヒロトSIDE》ページ6

レーゼから聞いた
「二度と、私に干渉するんじゃない」と
ロミアは冷め切った声で牽制して来たと
その話以降、姿を見らことがなくなった
食事の時間、風呂の時間も被らないなど
探し回ってもなかなか見つからなかった

ヒ「……なるほどね」

離れにあるトレーニングルームにいた
チームごとの練習場が設けられていて
その内、ここだけ使われなかった
ロミアがチームを持つことをしないで
計画に反抗的な態度を示したからだ

主「《コスモ・ミラーグロ》」

ロミアの技は僕の技と何処か似ている
今の技は、昔二人で練習していたから
お互いの長所を活かせば当然変わるが
原点は同じ練習から始まった

ヒ「………」

壊れたゴール、破裂した多くのボール
かなり長い間ここに籠っているらしい
擦り剥いた膝や肘、傷付いた綺麗な顔
疲労で何度か足がもつれたんだろう
その姿は、何故か美しさや儚さを感じる

主「………」

チラリと、ロミアは僕の方を見た
いつから気付いていたのか分からない
でも、とぼけるふりをして話しかけよう

ヒ「ここにいたんだ。最近姿が見えないから
結構探したつもりだったんだけどね」

主「……どういう風の吹き回しだ。
二度と私に干渉するんじゃないと言った。
あれはレーゼ達だけに言ったのではない」

赤い瞳が鋭く光り、深い溝を感じる
父さんの力になるためには仕方ない
少しくらいの溝なんて、そう思っていた

ヒ「冷たいなぁ。前はもっと距離が近くて、
すぐ手が届く場所にいてくれたのに」

顔がハッキリと見える距離まで近付き
整った顔に触れようとした
でも、避けるように離れられてしまう
溝は思った以上に深くなっていたんだ

主「お前とはもう、決別すると言った。
対峙もしなければ仲間意識もない」

ロミアは父さんの計画に参加しない
自分で決めたことを曲げないところ
そんなところに好感を持っていた
ただ、一つ変わってしまったことは
僕達に対する態度と距離感だった
冷たく、他人を見るような目だった
酷く胸が打ち付けられるのを感じる