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主「……私は、戦うことが怖いんじゃない。
シュートを打つことが怖いんだ」
塔「なんでだよ？あんなに凄いシュートなら
簡単には止められないじゃんか」
主「昔、色々あってね…。シュートを打ちたい
思いと、打ちたくない思いが混ざり合って
自分が小さくなっていった。エイリア学園
を倒す為には必要なことなのに」
しんみりとした空気になってしまった
自分のことを話すのは好きじゃなくて
また、化け物扱いされることに恐怖し
あの石が落ちてからも何も変わらない
鬼「お前がエイリア学園を倒したい気持ちは
分かっているつもりだ。踏ん切りがつか
ないこともよく分かる」
鬼道は影山の元から離れ真っ直ぐ進んだ
力が欲しい者にとって、あの男は甘い蜜
サッカーを愛し、強くなりたい者達の心
それから来る劣等感や情熱を利用した
巧妙な手から、鬼道は抜け出したんだ…
吹「サッカーは楽しむものだよ。郷星さんも、
サッカー好きなんでしょ？」
主「……好き、なんだろうか。私にとっての
サッカーは使命感から、己を高める為の
手段に過ぎないと思っているんだ」
私には、サッカーを楽しむなどできない
サッカーはチームスポーツとして世界に
愛されているものなのに、利用された
破壊の道具として利用されてしまった
それを近くで、指を咥えて見ていたんだ
そんな私がサッカーを楽しめるわけが…
円「おーい！みんな集まってどうしたんだ？」
一人で何処かへ向かっていた円堂だったが
木野が呼び戻してここに連れてきたようだ
コートの中央で人集りができていれば気に
なるのも当然のことだろう
主「いや…、何でもない」
結局、私はコートから出てしまった
自分のシュートを見るのが嫌だった
たった一人で訓練場に篭ってたなら
ロボットに向けて何度でも打てるのに
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作者名：美鈴愈 | 作成日時：2019年1月24日 15時
