３６ ページ38
主「(あの程度なら捻り潰せるのにな…)」
雷門イレブンのプレーに合わせられない
力量、考え方、相手を守る為のサッカー
己を高める為のものだと考えてきた私は
守る為のサッカーなどできるのだろうか
コロッ…
鬼「…ッ！」
佐久間の前にボールが無慈悲にも転がる
狂気を思わせる瞳のまま、奴はボールを
蹴りだした
佐「皇帝ペンギン…」
鬼「やめろぉぉぉぉ！」
佐「１号ッ！！」
悪魔のような赤いペンギンが宙を舞う
筋肉の崩壊が聞こえてくるほどの音が
私の耳には届いていた
打ち出されたシュートは円堂へと迫る
今は、雷門イレブンを強くすることが
私の目的だ。ここで潰させてたまるか
鬼「郷星ッ！」
主「お前の思いを手伝わせろ」
ドシュッ
鬼道と共に皇帝ペンギン１号を止める
足にかかる負荷は、人間なら凄まじい
ギリギリと骨を抉るような回転だった
主「(これなら…、…仕方ないか)」
鬼「うあぁっ！」
鬼道と共にフィールドに叩きつけられる
威力がかなり弱まるように回転を殺した
これなら、円堂なら止められる
円「《マジン・ザ・ハンド》！！」
角「止めたぁ！円堂、守りきったぁぁ！！」
腕を震わせながらも円堂は止めた
１回目の皇帝ペンギン１号をからの
ダメージはまだ残っているはずだが
止めたいという想いが具現化したのか
鬼「円堂…、大丈夫か！？」
円「そっちこそ！」
鬼「……郷星、俺はお前を信用していない。
だが、お前は円堂を守ろうとしてくれた。
俺はそれに感謝する」
鬼道の言葉に、ゆっくり瞼を閉じる
それでいい。私を信用する必要はない
少しでも味方らしくできたのだから…
主「真・帝国学園には、何の未練もない。
だが、鬼道の想いは汲むつもりだ…」
ビシッとユニフォームを伸ばした
試合はまだ終わっていないのだから
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美鈴愈 | 作成日時：2019年1月24日 15時
