星のように流れる (ページ34)

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自分の肉体を破壊してまでやり遂げたい
それほど強く思えることがあることは
羨ましいと思った
だが、それで自分が壊れてしまったなら
それからの生き方はどうするのだろう？

佐「勝利の為なら、俺は何度でも打つ…！」

鬼「佐久間…」

勝つことに囚われた亡霊のようだった
敗北に意味などない。私もそう思った
エイリアは敗北すれば追放されるのだ
次がある、など考えられなくなった
佐久間次郎もそう洗脳されいる

鬼「あの技を打つのは、一試合２回が限界…
それ以上は…」

円「……二度とサッカーができなくなると
言うことか。……うっ！」

鬼「円堂！お前ももう一度まともに受けたら、
立っていられなくなる…！」

全身の筋肉が悲鳴をあげるシュート
細胞が核から破壊される可能性がある
自分の体を壊してまで打つシュート…

主「……姉さん、私も戦わせてくれますか。
後半からでも構いません」

サッカーができなくなる体になんて
絶対にさせてはならない
それに、ここで雷門中を負けさせる
わけにもいかなかった
犠牲を出さずに雷門中を勝たせること
それが、今の私にできる最善のことだ

瞳「……分かったわ。彼らを止めなさい」

主「手加減、できないかもしれませんよ」

ボールを、フィールドで蹴られる
そう思うだけで鼓動が大きくなる
自分の楽しみが迫るこの興奮だけは
どれほど苦しもうと変わることがない