星のように流れる (ページ31)

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円堂が電話でキャラバンを降りてから
帝国学園についての話を聞くことにした
メンバー自体に曲がった者はいなかった
全てが影山の仕業だったのだと

主「……鬼道、あれは誰だ？」

鬼「どうした？」

リフティングする少年の後ろ姿がある
興味を示した円堂が声をかけた途端に
少年はボールを円堂に向け蹴り出した

鬼「なっ…！行くぞみんな！」

鬼道の声で、皆がキャラバンから次々と
降りていく。険悪な空気を感じたらしい
見るからに味方ではなかったが

姉さんの話によると、響さんはメールを
送っておらず、目の前にいる不動明王が
雷門中をここまで誘導したらしい
真・帝国学園に招待するためにだとか

不「おいおい、噂通りの有名人さんがいる
じゃねぇか。…なぁ？郷星Aさんよ」

皆が一斉に私に視線を向けた
私の素性は、まだ皆に割れていない
敵の言葉でも反応してしまうはずだ

主「……噂、か。噂とは、本人に伝わるまで
時間がかかるものだ。初対面のお前に、
そう言われてもよく分からないな」

不「ケッ、釣れないねぇ…。……まぁいい。
真・帝国学園にお前らを招待してやるよ」

皆、不信感を持ちながら不動を乗せた
案内通りに進めば帝国学園に着くだと
傲慢は態度をとり続けている

鬼「……郷星、お前は何処から来た？」

主「噂のことを気にしているのか？悪いが、
私と帝国学園は無関係だ。……それと、
何処から来たのかはまだ言えない…」

鬼「…そうか」

鬼道は、少しずつ私を疑い始めている
何処から来たのか分からないメンバー
そして、エイリア学園と戦おうとせず
避けているような動きをしているんだ
怪しく見えても仕方がない

主「……雷門中には、感謝しているんだ。
素性の知らない私をキャラバンに乗せ、
ここまで乗せてきてくれた。エイリアと
戦うことが怖くて、足が動かなくなる」

雷門中には感謝しているし、期待もある
エイリアと戦うことが怖いのも事実だ
自由にサッカーができなくなる

鬼「……野暮なことを聞いてすまなかった」

主「いや、お前が言うことも納得がいく。
私の方こそ、もっと頑張らなければな」

今の相手は帝国学園、エイリアじゃない
これなら、私の足も動くかもしれない