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ヒロトが去った後、その場所で試合を
傍観することにした
結局、私はエイリアと対峙出来なかった
蹴ろうとすると足が固まって安定しない
私が持つ力など、私には必要なかった…
デ「………」
デザームがチラリとこちらを見た
目があったが、すぐに視線を背けた
デ「まもなく３分、我らは次の一撃を以って
このゲームを終了する」
円「なにっ…？」
土「また決めてるし…」
デ「聞け！人間共。我らは十日の後にもう一度
勝負をしてやろう」
どういう風の吹き回しか分からないが
デザームが判断したのなら都合はいい
わざわざ戦う機会を与えるというのだ
デ「だが、お前達が勝負のその日まで、
はたして生き残っていられるかな？」
鬼「何？どういう意味だ…！」
デザームはニヤリと笑いボールを蹴った
赤い波動を纏うボールは一直線に進んで
吹雪を弾き飛ばし小暮に近付いて行く
主「………お手並み拝見といこうか」
小「うっ！うっ…うわぁぁぁ！！」
対峙することなく小暮は逃げ出した
ただの人間から見ると、あのボールは
巨大な凶器にでも見えてしまうらしい
意外なことに、小暮の身体能力は高く
偶然ではあったがデザームのシュートを
いとも容易く止めた
眠る才能は、少なからず存在するようだ
円「………消えた」
シュートを放った後、イプシロンは姿を
消した。フィールドに残ったシュート跡
それだけが、ここに宇宙人がいたことを
証明する唯一の証拠となった
その後、小暮がキャラバンに加入した
トラブルメーカーになりうる存在だが
地上最強のチームを作る為には必要な
存在なのかもしれない
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
京都を出発前日の話まで遡る
やはり、私は一人で特訓することが
性に合っているのか、夜更けになる
までボールを蹴っていた
少しでも、無駄な時間を作りたくない
主「……あれは」
咄嗟に木の陰に隠れてしまった
円堂とヒロトが話していたからだ
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作者名：美鈴愈 | 作成日時：2019年1月24日 15時
