無人島の漂流記⑤ (ページ31)

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【過去編】サボの死① ページ31

「ゴホッ…ゴホッ…」

SB「大丈夫か？A」

珍しく熱が出た。
心配そうに私を見るサボに「大丈夫」とだけ返す。

DD(ダダン)「久しぶりに帰ってきやがったと思ったら熱かよ」

「ごめん、ダダン…」

しばらくダダンたちの家には顔を出さなかった。
秘密基地で過ごしてたから。

AC「俺たちじゃどうにも出来ねェからしばらくAを頼んだぞ」

LF「死ぬなよA～～！」

「勝手に殺さないで」

DD「ったく、勝手な奴らめ」

エースたちは私の顔を覗き込んだ。

AC「俺たちはグレイ・ターミナルに行ってくる」

「うん、わかった」

LF「早く元気になれよ！」

「うん、ありがとう」

そう返すと嬉しそうに笑うルフィ。

SB「すぐ戻る」

私の頭を撫でてそう言ったサボ。

AC「熱なんか出しやがって…面倒くせェ」

「寂しいくせに」

AC「寂しくなんかねェ！！」

エースは性格が尖ってた。

DD「うるせェガキ共！」

ダダンもダダンでうるさいけど…

早く熱下がらないかなあ。
私も遊びたい。

元気よく出て行った3人の後ろ姿を見てそう思った。

・

DD「熱が上がってるな」

ダダンが私の額に手を当ててそう言った。
さっきより体が怠い。

「大丈夫、寝たら治る」

DD「じゃあさっさと寝な！」

頭のタオルを変えてくれるダダン。
実は優しいんだよね。

「ありがとう、ダダン」

DD「うるせェ、クソガキ」

そう言われて目を閉じた。

・

その後、しばらく私は寝込んだ。
熱が引いたりまた出たり…

だから、知らなかったんだ。

サボの事も、グレイ・ターミナルで起きた事も。