無人島の漂流記③ (ページ30)

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放浪と冒険④ ページ30

LW「とりあえず帰るぞ」

「え？この人は？」

LW「連れて帰る」

それって、誘拐？
でもあのまま置いてくのもダメか…訳も聞かなきゃだし。

「付いてきてもらっていい？」

女「…はい」

俯いたまま歩く女の人。
そういえば、名前聞いてなかったな。

SN「やっと帰ってき…ってうおおお！！誰だその美人は！？！？」

洞窟を抜けるなり発狂するサンジに出会った。
みんなもう帰ってきてたみたい。

LF「ああ！コイツは…名前なんだ？」

JE「…ジエルです」

そう言いながら被っていたマントを取ったジエル。
黒髪で桃色の瞳。

SN「ジエルちゃん！なんと美しい…ここで出会えたのも運命…！！」

「サンジ～」

やめなさい。の意味を込めてサンジを見ると嬉しそうにデレデレした。

SN「嫉妬かい？Aちゅわん！」

「良い頭してるね」

都合の良い…ね。

SB「A、慰めてくれ」

「なに、サボ…老けたね」

SB「迷子を見くびってた」

なるほど、それで老けたわけ。
まあもう仕方ないよね、ゾロだもん。

LW「再会の挨拶はそれくらいにしておけ。早く帰るぞ」

そうローに言われて歩き出した私たち。
不安そうに後ろを振り返るジエル。

「大丈夫」

そう声をかけると頷いた。

LF「腹減ったーー」

気が抜けるなあ、もう。

・

SN「Aちゃん！ジエルちゃん！お飲み物です～！」

クネクネしたサンジから飲み物を貰いみんなでリビングでジエルの話を聞くことになった。

「国を壊してってどういうこと？」

そう聞くと少し言いにくそうに口を開いたジエル。

JE「…あの国、ディヴェロは現国王によって影で支配されているんです」

静かにその話を聞く。

JE「現国王の名はハドリッド。私の父と夫を苦しめた人物」

SN「夫！？！？」

そう言いながら目を見開くサンジ。
…だよね私も思った。

「えっと、ジエルは結婚してるの？」

JE「はい。もう、今年で35歳なので」

そして思ったより年上だった。