私が髪を切った理由9 【アイナナ】 (ページ8)

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you side

「わぁ、おいしそう！」

楽さんに呼ばれてダイニングテーブルの方に行くと、いい香りが漂ってきた。

ホクホクと美味しそうな湯気が立っている肉じゃがに思わず声が出た。

天「ふふ、目キラキラしてるね」

龍「食べれる分だけ食べてくれたらいいからね！」

「うん、いただきます」

1口大にじゃがいもを切って口へと運ぶ、
相変わらず味はしないけれど、誰かと食卓を囲むのは久しぶりだったからこの感覚に涙が出そうになった。

「おいしい」

龍「本当？それは良かった」

天「言ったでしょう？龍の料理は上手だって」

「ほんとだったね」

みんなで食べるご飯は、味がしないのに
何故か美味しくって、ペロリと出された1人前を平らげてしまった。

「ごちそうさまでした。めっちゃおいしかった」

龍「ふふ、気に入ってくれたみたいでうれしいよ」

(1人前、久しぶりに1人で食べれたな～)

コップに入ってる水を飲み干しながらそんなことを思っていた。

気がついたら皆が食べ終わってて、

「片付けは僕がします」

天「じゃあ、ボクも」

龍「じゃあ、お願いしようかな」

「うん、ゆっくりしててください」

そう言って私は、天くんと2人でキッチンの方に向かった。

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