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you side
「お疲れ様でした〜」
一足先に今日の撮影を終えて、足早に駐車場へと向かう。
「お願いします。あれ？今日、バンさんなんだ」
万理「お疲れ様、れいくん。
うん、紡さんは現場に付きっきりだから」
「そっか」
万理「次の現場まで30分以上かかるから、寝ちゃってもいいよ」
「うん、ありがとう」
万理「じゃあ、動くよ〜」
その声と共に車がユラユラ揺れ始める。
(はぁ〜ねむた……)
心地のいい揺れに思わず寝そうになったけど、
そーちゃんが送ってきてくれたコンサートの変更点確認しないと行けないし、明日の撮影のセリフチェックもしないといけない。
やらなければならないことが多すぎて、
もう、どうにかなってしまいそうだった。
(とりあえず、変更点みるか…)
分かりやすく写真と動画で送ってくれたラビチャに
スタンプを1つ返して、台本を開く。
(うわ、明日この女優さんとか……。
この人NG出すとうるさいんだよな〜……)
ページで言うと、大体8ページくらいのセリフを頭に詰め込んで、
ひたすら情景をイメージする。
案外時間って早くすぎるものだ。
万理「れいくん、着いたよ」
相当な集中力を要していたらしい。
気が付いたら、また、裏口の駐車場にいた。
「あ、ほんとだ」
万理「確認のリハだけど、終わる時間未定なんだよね。
もしあれなら、明日の現場の入り時間変更しようか？」
「んーん、平気」
万理「そう？じゃあ無理しないでね」
「うん、ありがとう」
お見送りしてくれたバンさんと別れて、私は1人現場に入った。
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作者名：り ん | 作成日時：2023年1月18日 12時
