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死柄木「へぇ…こんなとこにね」
「入りづらいですかね…?」
死柄木「いや…別に」
首を横に振れば躊躇なく中へ入っていく彼
良かった、
男の人はこういうの気不味いかと思ってたけどそうでもないらしい
私も中へと入っていけばお客さんは自分達以外にはいないらしい
といってもこのお店はあまりお客が入ってるのは見ない
昔からお婆ちゃんが1人で切り盛りしていて
もうそろそろ店を畳むなんて話もこの前したくらいだ
「あ…そうだ、傘は…と」
お礼というのは傘をあげることだ
だってあんな一日中雨の日に傘を持っていないなんて可笑しいし
いや…怪我しててそれどころじゃなかったのかもだけども
「何色が好きですか?」
死柄木「特にない」
「じゃあ__これなんてどうでしょう?」
差し出したのは
淡い赤色の傘
どちらかというと桃色に近いような
「瞳の色がとても綺麗ですから…」
死柄木「…瞳?」
「赤色で綺麗です。だから…傘は瞳より淡い赤色」
「あ、でも…女の子の色みたいで嫌ですよね…」
思わず自分の好みで選んでしまった
彼へのお礼なのに
「やっぱり黒とかの方が__
死柄木「…それでいい」
「…ほ、本当ですか?」
彼の指差す先は先程の傘
気に入ってくれた?と思えば少し嬉しくて頰が緩む
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あの後、普通の傘は邪魔だから折り畳みにしようということで
淡赤色の折り畳み傘をプレゼントした
お礼こそ言われなかったものの
死柄木「……」
彼が傘をじっ…とどこか嬉しそうに見ている気がして
嬉しかった
「やば…もうこんな時間…」
ふとスマホを見れば沢山の着信通知
かれこれ2時間くらい経ってたんだな
怒られる
「すいません、私はもう行きますね」
「身体お大事に、」
ではまた
なんて軽く手を振り自分は帰る場所へと歩き出した
死柄木「また…か、」
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ゼロ - 死柄木さんだ!嬉しい!面白いので続き楽しみにしてますね! (2019年6月30日 22時) (レス) id: 970f7c33df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:啓培 . | 作成日時:2019年6月29日 18時