花の双子。 (ページ4)

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嫉妬ページ4

「ジョンハンは恋したことある？」

帰り道、ジョンハンに聞いてみる。

「どうだか」
とジョンハンは答えてくれない。

「なんで教えてくんないの？」

「俺が恋したことあったらなんなの？
妬いてくれるわけ？」

とジョンハンが私の目を真っ直ぐに見つめる。

「うーん。
実際そうならないと分からないけど

ジスもジョンハンも彼女できたら
私、ひとりぼっちになっちゃうね」

それは悲しいかもしれない

私は友達作りが苦手で
ジスとジョンハン以外に友達と呼べる人はいないから。

「だったらさ、俺たち付き合う？」

とジョンハンは言って

その妥協案みたいな言い方は
ジョンハンが私を好きで言ってるんじゃない
あわれんで言ってるんだと分かってる

「ありがとう。ジョンハンは優しいね」

「冗談で言ってると思ってる？」
とジョンハンは言って

「ううん。本気で言ってくれてるんだと思ってる」
と私は言う。

自分でも矛盾だ

ジョンハンとジスから見放されたくないと思う一方で
私のわがままで二人をしばりつけたくないと願う

「じゃあ、なんで？
俺じゃだめ？」

ジョンハンはいつもとは違って真面目な表情で

「私達ずっと、幼馴染親友同士じゃだめなのかな？」

恋は終わりあるもので
友情は一生ものだと思ってる

おじいちゃん、おばあちゃんになるまで
ずっと、こうしていられないのかな

「俺は、Aがこの先
誰かにとられて、結婚とかされたら
絶対嫌だけど」

「どうし……………」

ジョンハンと話しながら
家の近くまでくると

ジスの家の前でジスと彼女らしき人が話してた。

彼女は、付き合ったばかりだからか
きらきらした瞳でジスを見つめていて

ジスが彼女の背丈にかがんで

………………………キスをした。

なんでだろう

なんで

「何で泣くんだよ」
とジョンハンに言われて抱きしめられるまで

私は、涙が出ていたことに気づかなかった

なんでこう、胸がぎゅっとなるんだろう

ジスと彼女がキスをするのは当たり前で
何も私が傷つく必要なんかないのに

「ジョンハン、なんでA泣かしてんだよ」

私がジョンハンの腕の中で泣いていると
彼女を見送ったジスが、私達の方へかけよってきた

ジスはすごい剣幕で怒っているみたい

「Aと俺、付き合うことになったから」
とジョンハンはジスに言った。