花の双子。 (ページ1)

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双子ページ1

「彼女と別れた」

いつも彼女とご飯を食べるはずのジス。

珍しくジョンハンと私とご飯を食べると言うのだから
何があったのかと思えば

「理由は？」
とジョンハンが焼きそばパンを口に頬張りながらジスに尋ねる。

そこに動揺とかはないのは、

「''ジス君て、私のこと好きじゃないよね''って言われてふられた」

「はー？また？？」

そうため息をつくのは私だ。

もう何度目だろう、この話は。デジャヴすぎる。

「ふーん」
ってジョンハンは特に興味はなさそうだ。

私とジョンハンとジスは幼馴染だ。

ジスと私は元々家が隣同士で仲良くて
ジスの親が再婚して、ジョンハンとジスは義兄弟になった。
それから、ジョンハンとジスと仲良く高校まで一緒につるんでいる。

と言っても、ジスは彼女ができると
時間を彼女に使うから高校生になってから
ジョンハンと三人で一緒にいる機会は前よりも少なくなったけど。

「ジスは、彼女のこと好きだったの？」
と私はメロンパンを食べながらジスに尋ねる

「うーん。好きだったと思うんだけど」

とジスは何も悪びれてない態度で
爽やかに首をかしげた。

なんじゃそりゃ。

ジスは来るもの拒まず、去るもの追わずだ。

それは高校生になってからだけど。

告白されたら付き合って、別れてを繰り返している。

「Aのメロンパン美味しそう。一口ちょうだい」
とジスが言う。

「一口だけね」
とジスにメロンパンを渡すと大口で三口分食べられた。

「あー！もう！一口って言ったじゃん！」
と軽くジスの肩を叩く

「一口じゃん！」
とヘラヘラ笑っているジス

「じゃあ、おばさんの作った卵焼きもらうから！」
とジスのお弁当箱から卵焼きを奪って食べた。

「あー！もう！楽しみにとっておいたのに。
ジョンハンの卵焼きちょうだい」
とジスがジョンハンに頼む。

「じゃあ、Aのメロンパンと交換で」
とジョンハンが言って

「なんで私の主食奪おうとするの〜」

ジスは彼女ができたら大半の時間を彼女と過ごす。

それを寂しがってた自分もいたから、こういう三人でいられる時間が私は好きだし、居心地がいいし、ずっと3人でいられたらいいのにと思う。

「なら、はい、あげる」
と、ジョンハンが焼きそばパンを私の口に押し付けた。

その代わりジョンハンが私のメロンパンにかじりついた。