彼はただの同居人《Ren.M》Part3

＊81 W.Side ページ1

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布団から身体を起き上がらせると、頭にズキッと痛みが走るし、ひどい倦怠感を感じる。


やっぱりだ。


昨日、予兆みたいなものがあったと思ったら。




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早く寝たつもりだったけど


そんなんじゃ全然良くはならないらしい。




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渡 「ってぇ…ゲホ。薬…」




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頭がズキズキする。


本格的にやばい、かも…




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今、心も身体も最高潮に調子が悪い。


こういう時に限って、市販の薬すら切れてるし…




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仕方ないけど今日は学校休むしかないか。


今まで体調崩すなんてこと俺、なかったのに…


急にどうしたんだろうな。




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重たい足を引きづりながらベッドに向かう。そこに横たわると、


僅かに開いているカーテンの隙間から見える空を見上げた。




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悔しいくらい、晴天。


雲一つだってないくらいの…




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渡 「…っ」




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どうして、最近の俺の調子が悪いのか


そんなの俺でも分かってるはずだ。




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隠してるつもりだったけどさ、昨日佐久間にも言われたんだよね、


『翔太、最近元気なくなーい？』


笑いながらそんなことを…




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いつもの俺なら、んなことねえよ。なんて冷たくあしらって終わりなのに。




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俺ってそんなに分かりやすかったかなって。


顔には一切出してないつもりだったのに。




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そんな佐久間に続けるようにふっかが言う。


『なべ、ここ最近よく部活に顔出すようになったけど、なんで？』そう…


別に大して深く聞くつもりはないんだろうけど尋ねて来た。




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渡 「それは…」




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その続きを言うところでつい言葉は詰まった。




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その後は、ハテナな表情を浮かべる


二人にいつもの調子で上手く誤魔化した。




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その理由なんて、単純すぎるもの。




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それは、俺がAを一方的に避けてる、から…




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距離を置いているから、




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