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あ 「へっ…？」
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渡 「へっ、じゃなくて…俺今弱ってんの。分かる？」
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あ 「それは分かる、けど…」
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な、に。翔太らしくないんだけど…
いつもならそんな甘えたようなこと絶対言わないじゃん。
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もしかして『風邪』が彼をおかしくしてしまった？
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いくら『風邪』だからって、やっぱりそんなの…
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あ 「む、無理無理！絶対無理！」
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私が翔太に食べさせるなんて…
いくら弱っているとしてもそんなの、恥ずかしいっていうか。
幼馴染という関係性が変なプライドを私に持ちかけるんだ。
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渡 「ひっでぇー奴。じゃあいいよ…」
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私の返答に不満ありありな反応をした彼。
体勢を整えた翔太は、レンゲを手に持ちすぐ隣にあるお粥と向き合う。
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レンゲでお粥を掬って食べようとする翔太だけど、風邪で頭が回らないせいなのか、手は震えて全然掬えてないし
まだ熱いっていうのに
ふーふーもせずに口に放り込むもんだから…
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渡 「あっち…！」
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あ 「…もう、バカ！」
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正直、見てられない。
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彼にコップに入った水を差しだす。
勢いよくそれを口元に運んだ翔太。
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そのおかげで、なんとか難を逃れたみたい。
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あ 「熱いから気を付けてって、」
渡 「だってお前そんなこと一言も言ってなかった…」
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いや、こんなところで子供みたいに
唇尖らせて可愛く拗ねてるんじゃないって、
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このまま貴方に食べ進められても、風邪は一向に治らないし、そっちの方が私は困る。
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あ 「はぁ…もう。しょうがないなぁ…」
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翔太のすぐ隣へ目線を合わせて屈む。
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彼の手からレンゲを奪い取ると
お粥を掬って、ふーふーと息をかけた。
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あ 「はい」
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キョトン顔で私を見つめる翔太。
いや。翔太が食べさせてって言ったんじゃん…
なのになんで驚いたような表情してるかな。
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あ 「食べないのねー？」
渡 「あ、あぁ…！食べる、」
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私が口元へと運んだそれを翔太が口にする。
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リスみたいにもぐもぐとお粥を噛んでいる彼。
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しょーたくん。5歳児。
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か、可愛い…
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やっぱりすっごく恥ずかしいんだけど…
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くろーばー。(プロフ) - Hirokoさん» 完結までお話を見届けて下さって本当にありがとうございました(*´-`)嬉しいです……楽しんで頂けたなら何よりです………！少々お時間かかるかもしれませんが、是非楽しみにしていて下さい( ´ ▽ ` )これからもどうぞよろしくお願い致します…！ (2021年3月22日 19時) (
レス) id: 79d5f78059 (このIDを非表示/違反報告)
Hiroko(プロフ) - 完結おめでとうございます。公開されてからずっと楽しく読ませていただきました。番外編の公開も楽しみにしています。これからも応援してます。 (2021年3月21日 22時) (レス) id: 09d5d808f8 (このIDを非表示/違反報告)
くろーばー。(プロフ) - Mさん» Part1から長い間ご拝読下さり本当にありがとうございました(*´-`)キュンキュンして頂けたならよかったです(T-T)番外編ですね…！お時間はかかるかもしれませんが、是非前向きに検討させて頂きますね（＾ν＾）これからもどうぞよろしくお願い致します！ (2021年3月21日 20時) (レス) id: b55b4bc03b (このIDを非表示/違反報告)
くろーばー。(プロフ) - mitsuwakoさん» 最後までご拝読下さり本当にありがとうございました(*´-`)結果蓮くんと結ばれました…！しょっぴー少し切なかったですね(>_<)だからこそ応援したいですね…これからもどうぞよろしくお願い致します（ ; ; ） (2021年3月21日 20時) (レス) id: b55b4bc03b (このIDを非表示/違反報告)
くろーばー。(プロフ) - kayoさん» 最後まで見届けて下さり本当にありがとうございました( ´ ▽ ` )淋しいとおっしゃって頂けて本当に嬉しいです…！公開まで少しお時間は頂くと思いますが、是非楽しみにしていて下さい(*´-`)！！ (2021年3月21日 20時) (レス) id: b55b4bc03b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろーばー。
| 作成日時：2021年3月1日 20時
