君しか見えない (ページ27)

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「はぁー…」

ため息しか出ない

迷惑かけてばっかじゃん私

明日皆さん早いのに…ほんと自分なにやってんの

「ほんと自分ばかだな…」

コンコンッ

元「俺だけど…入っていい？」

「はい…！どうぞ」

ゆっくりと空いたドアの先には心配そうな顔をした元太さんが立っていた

元「傷口痛くない？ちょっと心配で…」

「大丈夫ですよ！もう痛くないし。宮近さんがしっかり手当てしてくださったので」

元「そっか…ならよかった。あのさ、___」

「っ…」

いきなり肩にそっと手を置かれ
思わず驚いた

元「なんかあったらいつでも言えよ。できることはするから。俺たち忙しくて家にいないこと多いけど電話でもメールでもいいから

1人で抱え込むなよ」

元太さんも気づいてたんだ

わたしがいろいろと悩んでいること

ほんと迷惑かけてばかり…

元「今、迷惑ばかりかけてるって思ったでしょ」

「えっ…」

元「そんな顔してた。ほんとまじで迷惑じゃないから！ちょっと俺が心配してるだけ

ほら、俺たちが帰ったら急にいなくなってるんじゃないかって…」

「そんな…！絶対黙って出て行かないです！

だから元太さんもそんな顔しないで…？」

わたしは元太さんの顔を覗いた

ばっ…

「えっ…」

気付くとわたしは元太さんの腕の中にいた

急すぎて体が動かない

　

「げんたさん…？」

わたしが名前を呼ぶとゆっくり体から腕を離した

「これはあいさつだから

おやすみ」

そう一言だけ言って部屋から出て行った