君しか見えない (ページ14)

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「わかりました…えーっと山口__と言います。２０歳の大学2年生です。趣味は買い物かな？友達と行くのも好きなんですが、1人でいろんなところに行くのも好きです。さっき元太さんから聞いたと思うんですが、わたしは……父子家庭で……小さい頃から家に1人でいることが多くて……だから1人でいることに慣れてて……」

元「___？…どうした？」

「え？何がですか？…」

　

　
元「泣いてるけど……」

「何言ってるんですか笑…泣いてなんか…」

え、なにこれ

気づくと私は泣いてた

なんで泣いてるのかわからない

なにも辛くないはず…なのに

川「大丈夫？辛かったんだね…でも今は1人じゃないでしょ？こうしてみんなと笑いながら話してる時点でもう___ちゃんは幸せ者なんだよ」

幸せ者？わたしが？

友達もいてお父さんもいるって思ってたけどどこかでとても孤独を感じてた

家から出た時も結局あてにできる人なんて1人もいなかった

そう気づいた途端涙が止まらなくなった
7人の前でわんわん泣いた

「わたし…1人だったんです…でもどこかで認めたくないところがあって…ごめんなさい…泣くつもりなんてなくて…」

宮「大丈夫だよ。しっかり泣きな」

七「うん。大丈夫だよ。でも俺も悲しくなっちゃう…」

川「あははっ…しめは優しいね」

元「ここにいるみんなは全員優しい。だからこうしてちゃんと話したらみんな受け入れてくれた。俺も__をここに連れてきたことに責任があるからしばらくこの家に住みな」

元太さんは優しい目でそう言った

最初は怖かった

いきなり知らない人の家に転がり込んでありえないと思った

でも本当にここにいる全員が優しくて温かい人たちなんだと気づいた

少しの間ここでお世話になろう、
バイトをしてお金を貯めて早く出ていけばいい