071.「キザ野郎」 ページ31
翌日。
「おはよう」
「お、おはよ……」
アレからぐっすり寝落ちした翌朝、目を開けば目の前に天がいた。
そこまではいい。そこまではいいんだ。
だがしかし。明らかに違うのは……
「目覚めて早々、上に乗っかるのやめて……」
「蓮くんの寝顔見てたら勃っ……」
「それ以上言わなくていいから退け」
色んな意味で朝っぱらから下ネタはいいよ。
俺の理性が働いてる内に退いてくれたまえ。
「仕事までまだ時間あるし1ラウンド行けるよ」
「後日にしてくれと頼んだが次の日とは言ってないよ！！？？」
「大丈夫。蓮くんまだ若いから」
「10代と20代の体力に差があり過ぎだし、特にお前みたいな元気な奴を相手するのは腰にクルから！！！！！」
「マッサージするよ？色んな意味で」
「いくら俺が鈍感畜生クソ野郎でもお前の言いたい事は分かってるぜ……」
どうせマッサージとかこつけて色々するんだろ！？天ならやりかねない！！！
あーもー若い子相手するって大変……
5歳しか変わらないとか言っても相手10代だし〜〜とか思ってたけど5歳離れてんのって結構キツイのな。
俺が軽く絶望しかけていると、天が耳元で「昨日の蓮くんすごく可愛かったよ……？」と息を吹きかけ舐めてきた。
だからっ……
「そ、こ…っ！」
「ふふ。やっぱり耳弱いんだね」
「！！！？？？」
やっぱりバレてたぁああぁあぁあああああ
そして天は何かに気付いたのか執拗に一部分にキスを落とす。
「蓮くんずっと付けてくれてるんだね」
「え？」
「これ」
これ、と言った部分に軽く舐められた。
それは天が誕生日プレゼントでくれたピアス。
「付けてるよ。お気に入りだもん」
「ふふ。嬉しい。本当に好きだよ」
「……ナチュラルに言いやがってキザ野郎」
こんな18歳が俺の……恋人なんか。
これから俺の身保つのかなあ……色んな意味で。
そんな事を考えていると天は俺の上に乗りつつも、首元に顔を埋めてきた。
「ボク確信したんだ。蓮くん昨日が初めてなら才能あるよ」
「……な、なんの」
「え、だからセッ」
「わかったそれ以上言わないで」
だからさり気なく服の中に手を入れるな！！
しかも俺の良い所をピンポイントで攻めてくんのホントやめてーーーー！！！！
こんな所でも物覚え良いの発揮しなくていいからっっっ！！！！
「これから仕事なんだからやめろ！！」
「だからまだ時間……」
「ありませーーーーーーーん」
年下に流されてたまるかっ！！！
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作者名：澪 | 作成日時：2016年9月23日 20時
