【アイナナ】(続) 敏腕マネージャー蓮くんのアイドル密着24時【男主】 (ページ28)

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068.「いつ、誰と、どうやって」ページ28

※途中から入る( )は読者の皆様を誤解させない為に解説していますが、それでもよく分からない方は首を傾げつつ暖かく見守って下さい※

＊

ボソッと何かを呟かれた後、いきなり視界が変わり、いつの間にか天の横顔が目の前にある。

気付くのに少し時間掛かったが、俺はどうやら横抱きされているみたいだ。

ちょっ…えええ！？……横抱き！？

「ななな何やってんのっ……？」

「これから寝室に運ぶ」

「ななな何故っ！！？？」

「え、言わせたいの？」

涼しい顔で運ぶ顔から一変、先程のように妖しく微笑む天。

……さすがの俺でも分かりました。

ちゅーするんですよねっ！！(違います)

「男同士って不便だよな……」

キスしか出来ないし……
(※これからする行為の意味を分かっていません)

「…まぁ、最初は苦しいみたいだしね」
(※この日の為に2年前から知識を得ています)

「確かに……息出来ないしね」
(※キスの意味で言っています)

「えっ。まさか、蓮くん経験してるの…！？」
(※もちろん違う意味で言っています)

「えっ……何度もしてる、けど……？」
(※何も知りません)

「えっっっ！！！？？」
(※大いに誤解しています)

短い会話の中、薄暗い寝室に着き、天はベッドに俺を降ろしそのまま下を向いた。

時折入るカーテンの隙間から差し込む月光に照らされた天の顔をジッと見つめる。

何とも幻想的で照らされる天はとても綺麗で、俺は無意識に息を呑んだ。

やがて顔を上げた天の表情は、何の感情も映し出されていない無表情で。少しだけ恐怖すら覚えた。

そして急に俺の上に跨って、両腕を思いっきり押し付ける。

振り解こうにも体制的に力が上手く入らなくて、それが余計に恐怖心に繋がった。

「ねぇ……蓮くん。
いつ、誰と、どうやってしたの」

「えっ……？」

何とも脈絡の無い話に頭が追いつかない。
そしてこれは真面目に返答しないと、天の機嫌を悪くさせるだけだ。

その為、少し前の会話を必死に思い出すように頭をフル回転させると寝室に入る前の会話を思い出した。

こいつが今不機嫌なのは……

もしかしてキスの事かな。(キスではない)

そっか……嫉妬してるのか。

「勘違いさせるような事言ってごめんな…」

「どう言う意味」

「何度もしてる、って言うのは
『天と何度もしてるよ』って意味で言ったんだ」

「……何言ってるの。
ボク達まだ何もしてないでしょ」

「えっ！？」

「え」

してるじゃん！！ちゅー！！(勘違い)