I DOLL−59. ページ9
No side
ｿﾞﾛ「………どこだ、此処は」
会場の中、といっていいのかわからないほど
人気の少ない通路に、1人の緑髪が立っていた。
ｿﾞﾛ(ったく…あいつらはぐれやがって)
それは違う。
ゾロが、はぐれたのだ。
コンサート当日、
招待客専用の会場船行き送船に乗り、
海に浮かぶ会場に着いた。
会場警備にあたっているというスモーカーに出くわさないよう
細心の注意を払いながら
招待客専用ゲートから入り、招待席へ向かっていた………はずだった。
席に着いたのは、
8人の麦わらの一味。
そう、ゾロが持ち前の方向音痴を発揮し
はぐれてしまったのだ。
ｿﾞﾛ(あの煙野郎に出くわしたら厄介だ…とりあえず来た道を戻るか)
だが、ここでも一筋縄に行かないのがこの男だ。
ｿﾞﾛ(………)
先ほどより、もっと薄暗い道に入ってしまった。
何処か遠くから、観客のものと思われる歓声が聞こえる。
もうはじまったのか、と慌てることもなく思った。
とりあえず声のする方へ行き、
ゲスト席、と書かれた扉に入ろう、と考え
踵を翻した。
.
.
.
＿＿＿時、
「使えねェな!!」
怒号と共に、壁を叩くような響く音が耳に入った。
ｿﾞﾛ(…?)
その音は、ゾロが立っていたところより
少し先にある無機質な扉から聞こえた。
「前回のコンサートより、客数が100人弱減ってやがる…!!」
「記録を伸ばし続けねェと許さねェ、ってのを覚えてないのか？」
「一昨日もスモーカーの奴に言われて仕方なく出してやったが、おれ達に逆らうように夜までフラフラしやがって…!!」
一昨日、という単語で
Aのことを言っているというのは
ゾロにも結びついた。
「まァ、アンコール前に捌けてきたとき…
少し解らせてやればいいんじゃないですか？ヴィズさん」
ｿﾞﾛ「！」
そして、聞こえたこの名前に
今自分が聞き耳を立てているのは
Aが恨んでいる ヴィズという男の声だということもわかった。
.
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ゆい - 最高でしたっ‼もう泣いたっ‼久しぶりにドタイプの作品に出合いました！ありがとうワンピース‼ありがとう百瀬さんっ‼大好きです‼ (2022年12月19日 21時) (
レス) @page29 id: 546cca6b35 (このIDを非表示/違反報告)
なな - もう、涙腺ガバガバになりながら一気読みしちゃいました！めっちゃ面白かったです！ (2022年10月3日 8時) (レス) @page29 id: 027cc676f2 (このIDを非表示/違反報告)
トマトまと(プロフ) - めちゃめちゃいい話で感動しました…勉強の合間に読ませていただいたのですが、続きが気になりすぎてすぐに占ツクに戻って読み出してしまいました！素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございます！ (2022年8月15日 17時) (レス) @page29 id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - めっちゃ泣いた… (2022年3月21日 10時) (レス) @page29 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
ばるる(プロフ) - めっちゃ泣きました。いいお話に出会えて嬉しいですっ！ベットで寝ながら読んでましたが、枕びしょ濡れになっちゃいました(笑) (2021年7月24日 11時) (レス) id: f29cd1f82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百瀬 | 作成日時：2018年9月22日 21時
