I DOLL−50. ページ50
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『グラドリーさん!!』
部屋にいろと言われていたことも忘れ、
咄嗟にグラドリーさんの元へ駆け寄った。
ｸﾞﾗﾄﾞﾘｰ「部屋にいなさいと、いった だろう……？」
『でも、グラドリーさん撃たれて…っ』
べちゃり。
掌に着いた、赤く黒い液体。
初めて触れた、自分以外の人間の血液だった。
ｳﾞｨｽﾞ「元々、お前を買った奴を殺して更に金をむしろうと思ってたんだが__
人間屋の外の島に住んでたとは思わなかったよ。探すのに手間取っちまった」
ハハハ、と高らかに笑うグラドリーは、
仲間たちと一緒にグラドリーさんの家を漁り始めた。
ｸﾞﾗﾄﾞﾘｰ「Aちゃん……!!」
『グラドリーさん…!!血が止まらないよ…!!』
ｸﾞﾗﾄﾞﾘｰ「きっとぼくは、 ｹﾞﾎｯ あと少しで 死んでしまう…」
『やだ、やだ!! まだ一緒にいよう?! 私、もっといい子になるから…!!』
ｸﾞﾗﾄﾞﾘｰ「はは…、っ、きみは十分いい子だったさ…
ごめんね、助けて あげられなく て」
『グラドリーさん…っ、だめだよ…!!』
ｸﾞﾗﾄﾞﾘｰ「最後に、一つだけ 聞いて くれるかい……？」
.
グラドリーさんの、
血に濡れて震える手が私の手に触れた。
ｸﾞﾗﾄﾞﾘｰ「海は、…広い。
いつか…きっと、君だけの自由を 見つけられる。
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ぼくは、この8ヶ月 とても楽しかった…。
君は、自由になれるんだ。
.
だから、＿＿＿＿」
『…………グラドリー、さん…？』
グラドリーさんの言葉は、
最後まで紡がれることは無かった。
ｳﾞｨｽﾞ「丁度、感動のお別れの時間は終わったみたいだなァ？
おら、行くぞ」
ヴィズの合図で、
私の体が宙に浮いて、肩に担がれた。
『やだ!! ねぇグラドリーさん!!!!
たすけて!! 起きてよ!! グラドリーさん!!!!!!』
男の肩の上で暴れても、叫んでも
何も変わらなかった。
グラドリーさんは目を覚まさない。
私を助けに来てくれない。
私はどんどんと海に近付き、船に載せられる。
『グラドリーさん!!!!!!』
手のひらに残る、最後に触れていた
震えて 動かなくなったグラドリーさんの手の感覚が
ひどく冷たく残っていた。
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百瀬(プロフ) - もみじさん» 返信遅れてしまいすみません（；-；）ありがとうございます！ (2019年1月26日 14時) (
レス) id: 50ca592013 (このIDを非表示/違反報告)
百瀬(プロフ) - みかんさん» 返信遅れてしまいすみません(;_;)ありがとうございます(笑) (2019年1月26日 14時) (レス) id: 50ca592013 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - コメントみてて作者さんはすごくいい人だと思いました！強く言われてもきちんとかえしていてかっこいいです！応援してます！！ (2019年1月16日 23時) (レス) id: a62820a14e (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 神対応ですね笑、作者さん (2018年12月8日 23時) (レス) id: 671a807c78 (このIDを非表示/違反報告)
百瀬(プロフ) - みらいさん» 返信遅れてしまいすみません。コメント、そして貴重なご意見ありがとうございます。今後の執筆の参考にさせて頂きます！ (2018年12月8日 11時) (レス) id: 50ca592013 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百瀬 | 作成日時：2018年9月8日 21時
