2×17＊Hard Knock Days ページ4
ガチャ……
エースの部屋に来てみると、出て行く前から何一つ変わらない光景がそこにあった。
意外にも整理整頓されていて、壁には無邪気に笑う最愛の弟の手配書が貼られている。
変わったのは、今はココに主が居ない事だ。
そして、本当に戻って来る事が出来るのか……
「隊長、時間だ」
部屋を出てタバコに火をつける私の元に、ボスがやって来た。
「わかった」
ついに決戦の時がきた。
「そうだ、ボスに一つ頼みがあるんだけど」
「何だ？」
「もし………私に何かあった時は、17番隊はアンタに任せるよ」
驚くボスをよそに、私は続けて言った。
「私みたいな年下のナマイキな女の下でよくやってると思う。これでも、アンタの事ちゃんと認めてンだよ？……だから、17番隊を任せられるのはアンタしかいないからさ！ヨロシク」
そう言ってボスの肩を叩くと、
「じゃあ、俺からも……いや、"俺達"からも一ついいか？」
ボスの言葉に甲板へ行こうとする足を止めた。
「俺の事を認めてくれてるのは嬉しいが、A隊長あっての17番隊だ。だから………無茶はしないで欲しい」
それは、まるで私の覚悟を見透かしてるかのような言葉だった。
誰もがわかってる。
今までのように涼しい顔して戦って勝てるような相手ではない事。
みんなで戻って来るなんて、そんな生易しいモノじゃないって事を。
「随分と可愛い事言ってくれンじゃん。最初の頃とは大違いだね」
「それは、お互い様だろ」
だから、私は約束は出来ない。
「行くよ」
甲板へ行くともう既にみんなが集まっていた。
全員が揃った事を確認すると、オヤジの掛け声と共にモビーは海面を目指し浮上し始めた。
エースはもうすぐそこに居る。
今度は私の番だ。
必ず助ける。
この命に、代えても。
薄暗かった海中が段々と明るくなってくると、
モビーは海面を割くように大きな水しぶきを上げて、決戦の地、海軍本部マリンフォードの湾内へと到達した。
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mina(プロフ) - たぴおかさん» 面白いと思って頂けて光栄です！ありがとうございました！m(__)m (2019年10月24日 19時) (
レス) id: 57823d903e (このIDを非表示/違反報告)
たぴおか(プロフ) - 全部読みました！本当に面白かったです……！！長い間お疲れ様でした！ (2019年10月23日 2時) (レス) id: ffbe4e9db5 (このIDを非表示/違反報告)
mina(プロフ) - 柊さん» 読んで頂けただけでも有り難いのに、コメントまで……ありがとうございます！是非、最後まで見届けてやって下さいm(__)m (2019年10月3日 21時) (レス) id: cd099bda74 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 小説読みました！！！ 面白かったです！更新頑張ってください！！ (2019年10月2日 20時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mina | 作成日時：2019年7月17日 21時
