Find a little happiness (ページ13)

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紫耀side

思ったより時間がかっかった

電話だけの声を聞くと今日は結構やばいかも

絶対薬飲むパターンだ

まぁ今日は遅くなった俺のせいかもしれないし許したいとこだけど
病院の先生にも言われたけど一回許すとまたグズグズつかちゃうと思うから
なるべく使ってもらいたくないって言われたし早く帰らなきゃ
上司にお願いして今日は早く上がらせてもらった

『お先に失礼しまーす、お疲れ様でしたー』

急いでタクシーに乗って家路に着く

ドアを開けると聞こえる声は叫びすぎて酷く枯れたのであろう
彼女の声が俺の名前を呼んでいて
すぐに駆け寄ろうと寝室に向かうと彼女の救いになればと思って
元気のいい日に２人で作った箱を抱きしめて声を殺して泣いていた

『頑張ったね、ほーんとに』

息の仕方を忘れて過呼吸になっているAに

『俺の目まず見て、はいてー、すって』

『じょーずだね』

彼女は幼い頃に
両親から毎日のように言葉のナイフで心を傷つけられて
１３歳から１８歳まで施設で育ってきた

世の中ではこんな彼女を”世間知らず”というのかもしれないが
どんなことに対しても新鮮な反応が面白くて楽しかったし
誰に対しても優しくてどこか掴みどころのない彼女にどんどん惹かれた

『おちついた？』

「ありがとう、迷惑かけてごめんね」

『ホントに、偉いね』

「しょおーくんとの約束だもん」

えへんと言わんばかりの顔ではにかむ表情がたまらなく愛おしい

「あっちいこーよ」

抱っこしてソファに移動して座ると足の間に入ってきたA

『A可愛いね、ほんとに』

猫のように俺にすがって来る彼女

君は、俺が居ないと息ができないのかな

この短編のなかで長編がみたいなーて思うものあれば
コメントしてください！

もしかしたらリクエストのもの長編つくるかも…