【歌い手】夢と現実の合間で【まふまふ】

まふまふ視点 君 ページ41

しばらくすると、Aちゃんは海岸に来たのが見えた。





キョロキョロして、ぼくらを探してるのかな。




か、かわいい。。。







ぼくが大声で呼ぶと、パッと表情を明るくして走ってきた。
ちょっと待って、もう一回言うよ？
かわいい。








そらるさんがなんか余計なことを言ったせいで、ちょっとごたごたして冷やかされたり。


まったくもう、あの人は...








しばらくみんなでBBQ楽しんで、お腹いっぱいになったらしくAちゃんはテントの中で腰掛けていた。



そのときちょうど用意していたジュースがなくなり、Aちゃんが買いに行くことになった






こんな人が多いところを1人で買い物にいかせるのは
ちょっと不安だなぁ...


迷子とかそういうことじゃなくて。





ぼくは目で彼女を追いかけた。





あともう少しで人混みを抜ける、というところ

男子二人組に話しかけられている




知り合いなのかな？


目が悪いから、表情とかはもちろん読み取れない


でも、なんか、、嫌がってる？




「ごめんなさい、ちょっと抜けます」


「まふまふ？...わかった」


そらるさんに伝えて、Aちゃんのところに走る。



向かっている途中でだんだん男子たちがエスカレートしているのが見えた。



腕を掴んで、引っ張ってる？




ぼくが走ってる間にも
ぐいぐいと引っ張って、べたべたと触って。






むかつく




はやく、はやくしなきゃ




触るな






「なにやってんの？」



やっと、ついた



「なに触ってくれちゃってんの？...離せよ。」



だめだ、こんな乱暴な言葉。
でも止まらない






「はぁ？んだよてめぇ。邪魔なんだよ」



邪魔なのはどっちだよ。




「...邪魔なのはお前らだろ。離せっつってんだろ。俺のものに触るな」





「彼氏かよつまんね...。行くぞ」




俺のもの、なんて言ってごめんね

でもこうでもしないと、こいつらが。




Aちゃんはなぜかへなへなと腰を落として立ち上がらない。



大丈夫？と聞くと
腰が抜けたみたいと答えた。





そんなに怖かったの？


ごめんね、僕が遅かったせいで

危ないって分かってたくせに、1人で行かせるんじゃなかった。


あと、助けに来たのが僕で良かったのかな



その、仲良しな


...天月くん、じゃなくて




ぼくは二つの意味で、ごめんと謝った

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