重力操作(男)×重力操作(女) 2 ー中原中也ー

+35話 弱点 ページ2

｢まぁ、いい。これで訓練は終わるよ｣

｢待って下さい…っ、これの何が________っ｣



縋りついた少年を、容赦なく殴り飛ばした



｢分からないなら教えてあげるよ｣



鋭い目が、私を捉えた。

唇から流れ出る血が、一層冷たく感じた



その場の空気さえも凍り付かせる。



｢A。君の弱さは覚悟のなさだよ。……生温さだ。
覚悟のない奴は最初に消える。


___stray cat___いつまでも野良猫気分でいてもらっては困るのだよ。｣


本当の野良猫だって、飼われた瞬間に懐かないっての。

なら優しくして、手懐けなさいよ。
そんな飼い方してるからいつまで経っても懐かないのよ。



なんてね。


今の太宰治に言ったら本当に殺されそうで言えないけどね。


_____猫は臆病なの。




｢それから、芥川君。…君は自分の異能を過信しすぎだ。単調な攻撃ばかり。…だから弱いままなんだ。｣




そう吐き捨てて、姿を消した。


後を追うように、芥川君と呼ばれた少年も消えていった。







.








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『あんの糞幹部……』



一見、巫山戯てお気楽そうに見えるが、腹の中は真っ黒。

冷静沈着、淡々と物事をこなし__________

他を寄せ付けない_______



その上、何を考えているかさっぱりわからない。



全身真っ黒に包まれて、真っ黒な世界で生きて、腹の中まで真っ黒。

組織に従っているようで、実は組織を操っている______



『腹黒くろすけと呼ばせていただこう。』



うん、長い。

くろすけにしよっと。

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