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第13話 ページ13

蘭たんの黒い車が黒い夜を走っていく。高等部座席にひとりぼっちの竹内はいつの間にか眠っていたようだ。

「ほんとAさん大丈夫なの?」
「...うん」

きっとストーカーのことだろう。前を向いたまま問いかける蘭たんをそっと盗み見る。腕まくりしたシャツから出てきた意外と筋肉質な腕とか信号待ちにふと横を見た時に浮かび出てくる首筋の線とかを目撃してしまって蘭たんも男なんだなと再確認する。

「あ、蘭たんそこ右ね。もうちょいで竹内の家着くよ」
「あ、はい。竹内さん寝てるじゃん」
「酔っ払て車に揺られりゃそら寝るよねー」
「ははっそうだね」
「多分竹内の彼氏出てくるよねえ」
「うわ、緊張する」
「いやまじ竹内の彼氏超優しいから。安心しなー」

「あ!!蘭たん!!着いたよー」
「はーい」

ブレーキをかけて車から出る。目の前にはクリーム色のかわいい6階建てのマンション。竹内はもう起きそうにないから2人で竹内を肩で支えながら歩き出す。

「このマンションの3階だよ。ちょっと竹内の彼氏に電話するから」
「了解」

歩きつつポケットからスマホを取り出してLINEを起動する。そしてなかなか使わないトークルームを開く。アイコンには竹内の寝顔。電話のマークをおして携帯を耳につける。すると竹内の彼氏はワンコール目で電話に応えた。

「あ、もしもしー?田辺くん?」
『もしもしー、どしたの。久しぶりだね!』
「竹内が潰れちゃったからさ〜、送ったのよ。もう家の前に着いたからドア開けてもらてい?」
『りょうかーい』

1度でんわをきる。するとドタドタとドアの奥から足音が聞こえてきた。

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Morio(プロフ) - らび。さん» 私もこういう系好きで書いてたんですけど、共感してくれるのめっちゃ嬉しいです泣...。創作意欲に繋がります!礼儀正しくコメントして頂いてありがとうございます(^^) (2020年2月21日 22時) (レス) id: af32573941 (このIDを非表示/違反報告)
らび。 - コメント失礼します…!初めて拝見させて頂いたのですが、作品のテーマがすっごい好きです…!こういうヒロインちゃんがあざとかったりオネエさんが居たり…。とにかくすごい好きです!これからも応援させて頂きます…!コメント失礼しました。 (2020年2月21日 19時) (レス) id: e83a98032d (このIDを非表示/違反報告)
Morio(プロフ) - アクトレモンさん» えー自分の作品好きって言われるのものすごく好きですありがとうございます笑 頑張っていっぱい更新しますね!! (2020年2月17日 7時) (レス) id: af32573941 (このIDを非表示/違反報告)
アクトレモン(プロフ) - え?好きです←←更新頑張ってください!! (2020年2月17日 2時) (レス) id: 4d94ffdfb5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Morio | 作成日時:2020年1月20日 11時

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