260*狼狽 ページ10
中島さんと話をしてからも、忍耐の日々は続く。
今までは軽いボディータッチだったが、数日前から食事に誘いながら腰を撫でられるようになった。
戸崎『月見さん、どうして僕に思わせ振りな態度で優しくしておいて遠ざけるの？
月見さんはものすごいツンデレなの？
恥ずかしがらずにご飯に行こ？
誰も言い触らしたりしないから、ね？』
はあ？
堪忍袋の緒が切れそうになった瞬間、
『おい、これはどういうことだ？』
冷たく低い声が調香部の執務室に響き、桐島さんを含めた調香部の人達が凍りつく。
櫻井『定期的に報告してくる月見の様子がおかしいから来てみりゃ・・・』
鬼の形相ってこういうのに対して言うのよね、だなんて的外れなことを考えてしまう。
ツカツカと歩み寄って私の前で立ち止まり、
櫻井『初めてか？』
「え？」
櫻井『今みたいに誘われるのは初めてか、と聞いたんだが』
どう答えるべきなのか。
一瞬目を逸らしてしまう。
櫻井『物怖じしないおまえが目を逸らすってことは初めてじゃねーな？』
グッと唇を噛んで俯くしかなかった。
櫻井『月見A、本日付で制作部に異動を命じる。
工場長や社長、総務にはオレから連絡するから今すぐ荷物を纏めろ。
車で来てるから運んでやる。
中島、いいな？』
中島『・・・はい』
安堵の色を見せた中島さん。
中島さんが部長を呼んだということなんだろう。
戸崎『ちょっと待てよ、制作部の部長ってそんな偉いのか！？
たかだか元上司ごときが勝手に社員を異動させるとか有り得ねぇ。今、月見さんが居なくなったら困るんだけど！』
中島『戸崎さん！』
部長は冷たい目のまま、戸崎さんに向き直る。
櫻井『困る理由は？』
今すぐにでも刺しそうな目で戸崎さんに尋ねる。
戸崎『月見さんは大事な仕事を一生懸命学びながらこなしてるんだよ。
オレらだって月見さんの仕事ぶりには助けられてる！
それに、ムードメーカーとしても大事な存在なんだ。勝手に異動させんな』
捲し立てる戸崎さんに、
櫻井『はあ？』
と、顔を歪める部長。
戸崎『あんた、何様のつもりだよ！
それに月見さんは了承してないだろ！』
櫻井『辞令に了承もクソもねんだけど』
ああ、部長が今すぐにでも斬首刑を命じそうな帝王そのものになってるんですけど！
ヒヤヒヤしながら、どこでどう口を挟むべきかと
《260*狼狽》
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さいか(彩)(プロフ) - 結愛さん» 全く気付いておりませんでした(汗)。先程非公開チェックを外して公開致しました。ご報告ありがとうございます(*´ω`*) (2021年5月16日 23時) (
レス) id: e81d6acf86 (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - 291はどこに？ (2021年5月16日 22時) (レス) id: c0e21257c1 (このIDを非表示/違反報告)
さいか(彩)(プロフ) - 奈穂さん» もんもんｗ おつかれさまでした。 部長のタキシード姿は、イメージとしてはひみあら翔潤かな？ｗ 寸止めでごめんなさい(笑)。 (2021年5月9日 23時) (レス) id: e81d6acf86 (このIDを非表示/違反報告)
奈穂(プロフ) - 部長のタキシード姿目に浮かぶ(参考資料ウエディングノアラシ＆ミュージックデイ)(〃∀〃)そして素敵な夜の部すんどめー！朝からモンモンしながら←仕事してきたよ！ (2021年5月9日 20時) (レス) id: e012292fb5 (このIDを非表示/違反報告)
奈穂(プロフ) - 朝から部長の想いをたくさん聞けて幸せです(はぁと)今日は打ち間違いなく送信ボタンを押すわ！ポチッとな (2021年4月29日 7時) (レス) id: e012292fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さいか(彩)
| 作成日時：2020年12月7日 1時
