90*余計な詮索 ページ10
ハンカチを出して目元を押さえながら社長室を出ると、睨むように私を見据える二宮さんがいる。
二宮『今の何？』
「どういう意味ですか」
余計な詮索はされたくないのに、二宮さんは詮索しようとしている。
二宮『潤くんと社長室で抱き合ってたのを見られた感想は？』
苛立つ二宮さんに、こちらも苛立つ。
「特に何もありません。
・・・抱き合ってないですし」
二宮『ああ、一方的に抱き締められてただけか』
皮肉に皮肉が返される。
二宮『じゃあ質問を変えるよ。
翔ちゃんが好きなAちゃんが、翔ちゃんが好きだと知ってる潤くんに抱き締められちゃったのを、よりによって翔ちゃんに見られちゃった感想は？』
カチンとくる。
私が一番、苦しいのに。
社長と[何かあった]と勘違いされて傷付くのは私なのに。
「二宮さんって案外性格悪いんですね・・・」
二宮『うん、たまに言われるね(笑)』
「二宮さんに話す必要がありますか？
事情があってああなっただけなのに」
二宮『Aちゃんを[妹]として見てるのに抱き締める必要なんてあるの？』
「そんなにおかしいですか？」
二宮『嫌がってる様子が無かったからね』
二宮さんは冷たい視線を注ぐ。
「何を言っても誤解しかされないみたいですね。
社長とのやりとりは、私の恋愛感情とは別次元の話です。
嫌がってなかった事が何か？
赤の他人の二宮さん、ましてや櫻井部長にとやかく言われる筋合いはありません」
言い切ったタイミングで社長と部長が秘書室に姿を見せる。
絶対聞こえてたよね・・・一瞬眉間にしわを寄せるも、何事も無かったふりをして、社長がふわっと微笑む。
松本『おまたせ。
ニノ、悪いけどオレ、もう上がるからあとお願い。
残ってるタスクは明日やるから、キリの良いところでニノも上がって？』
二宮さんが表情を曇らせる。
《90*余計な詮索》
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 492人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さいか(彩)(プロフ) - 奈穂さん» あなた、あんあんもあぬあぬも好きよねｗｗｗｗｗｗ こないだ、入荷してるキンプリあんあん見て、翔くんのあんあんの話になったわー。ただ、私はここではオトコノカラダの事を忘れてたｗｗ (2018年10月5日 21時) (
レス) id: e8327fc405 (このIDを非表示/違反報告)
さいか(彩)(プロフ) - naoさん» 私も触れ合いたい。あの唇、いいわぁ…そして彼は絶対に大正解なご飯の食べ方してくれるもんね！りすらい万歳！☆ 月見になりたいよ、わたすも…(´；ω；｀) (2018年10月5日 21時) (レス) id: e8327fc405 (このIDを非表示/違反報告)
さいか(彩)(プロフ) - ことぶきさん» 安上がりｗｗ(おまえもな) 秘書ニノはどうなの？ｗ(そんなに登場してないよ) お仕事頑張れた？ｗｗ ほんと、潤うよね、潤いよねー(はーと) (2018年10月5日 21時) (レス) id: e8327fc405 (このIDを非表示/違反報告)
奈穂(プロフ) - あぬあぬのオトコノカラダの部長が私に迫って来たよぉー(″ﾉдﾉ）ひゃふぅー涙と鼻血が出ていないかそっと拭う 撫でくりまわし･･･隊 (2018年10月5日 19時) (レス) id: 9a0f7c39bf (このIDを非表示/違反報告)
nao(プロフ) - 私も月見になりたい！気持ちはがっつり月見です☆お互いの言葉でお互いを締め付けてましたからね〜どんどん爆発させて頂きたいと思います。あー月見になりたい！部長に愛されたい！触れ合いたい！ (2018年10月5日 19時) (レス) id: e688b41f80 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さいか(彩)
| 作成日時：2018年4月27日 0時
