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『藍川さん、レジお願い』
「あっ、はいっ!」

月日は流れて、秋。紅葉が綺麗に見れる秋である。
私が働いてる喫茶店の近くには、公園があってこの時期になると見る人が多い。まぁ、ここからでもよく見えるんだけどね。

『休憩入って』
「分かりましたー」
そう言われて、休憩室に入った。
休憩時間になると確認することが

「やっぱり…」
マサからの連絡。

来ない。
いや、こうなることは。
正直言って、今現在。
彼からの連絡は一切来ていない

そして、あの出来事から
報道陣がそのネタに反応して

”石川祐希熱愛かっ!お相手はなんと、舞い降りた天使っ!”
みたいな記事まで。
違う。全て違う。

「これだから、記者は嫌いなんだよ…」
そのガセネタで

石川君のファンがTwitterである呟きをみた

“こんな女のどこが好きなんだよ。この女より、可愛い女は沢山いるのにな”

これに対して、石川君は

“ファンも好きです。いつも応援してくれてます。これは、俺のエゴみたいなものです。俺は、藍川さんのことが好きなんです。分かって欲しいです”

と呟いた

これが大きな反響を呼び

“石川祐希選手、遂に恋人と!”

なんて書かれてて

この先、不安しかない

ーーーー
「お疲れ様でしたっ!」
『藍川さん、お疲れ。あとこれ』
「あっ、今日は給料日でしたね」
『そうだよ』
「ありがとうございます」

職場を後にして
私は、外に出た

「うっ、めっちゃ寒い」
風が冷たい
そろそろ、冬が来そうだ

「帰りますか」
一歩目。

二歩目。

「A…」

声。後ろを見た。

「っ…。マサ」

今会いたくない人がいた

「なんで?」
「言いたいことがあって」

いつ振りに話すのだろうか
3ヶ月振り?いや、もっとだろう

私は恥ずかしくて
俯いて、話してる

顔を合わせたら

泣きそうになるから

「で、いいたいことは?」

塩対応でごめんね

冷たくてごめんね

素っ気ない態度でごめんね

私、本当に

マサのことが好きなんだ

「試合、観に来て」

「えっ?」

「最終日のカナダ戦」

「でも、チケットとか持ってないし…」

「手、出して」

「はい」

彼に渡されたのは

最終日のカナダ戦のチケット

彼は続けてこう喋った


「祐希の事好き?」
「……っ、えっと…」
「この際だから言うわ」

彼は私を

ハグして

「俺、高校の時からずっと

 Aのことが好きでした」

彼は続けた

「祐希じゃなくて俺だけ見て

 返事はカナダ戦終わってから聞く」



ズルイ、私も好きだよ

21〜柳田side〜→←19



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設定タグ:男子バレー , 柳田将洋 , 初恋   
作品ジャンル:恋愛
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リスと林檎 - まみさん» コメントありがとうございます!! (2019年11月17日 0時) (レス) id: 5641cde157 (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - まさかの三角関係!? 続きが楽しみです! (2019年11月16日 23時) (レス) id: b320b6c00a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リスと林檎 | 作成日時:2019年11月11日 15時

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