午後はいつも空いてる

14〜柳田side〜 ページ15

「マサと一緒にいたいです」

彼女の顔が真っ赤だった。白のレースワンピースに編み込みヘアとか。
俺のタイプの格好なんですけど。

なぁ

抱きたい

キスしたい

早く

恋人になりたい


でも

無理なんだよね

俺らは

ただの同級生であって

常連客であって

そんな顔されたら、心配するよ。
甘えたいんでしょ？
そんなの分かるよ
好きなの分かってるんだってば

もうそんな事言われたら

ときめくに決まってる
他の男にもそんな事してるんだろ
けど、彼氏いないとか

俺、ラッキー過ぎるだろ。
彼氏候補になってもいいかな？


好きとか

“分かってるんだってば”
他の人よりAの事知ってる
好きな物も知ってる

けどな


そんな顔する前に
一緒にいたいとか
言わないでくれよ
心が持たないに決まってる

そんな気持ちを抑えて

「明日、練習見に来ない？」

これは、建前であって

ただ

Aと一緒にいたくて

そして彼女は
「マサの練習している所を見るということ？」

可愛い顔しないでよ

「正解っ」

そして彼女は喜んだ
ったく、可愛いすぎてやばい

「どーする？行く？」
彼女の答えはイエス。


「明日迎えに来るから」
「うん。待ってる」

ドアを閉める前に、Aから手作りクッキーを貰った。



「ありがとう」





ドア閉めた瞬間


明日が楽しみで

早く明日になって欲しい


と


願った

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